ジェイテックは24年3月期3Q累計2桁営業増益、通期も大幅増益予想

(決算速報)
 ジェイテック<2479>(東証グロース)は1月31日の取引時間終了後に24年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。技術職知財リース事業におけるテクノロジストの単価上昇および労働工数増加により増収・2桁営業増益(経常利益と純利益は助成金収入の剥落により減益)だった。そして通期大幅増益予想を据え置いた。テクノロジストに対する需要が高水準に推移する見込みだ。第3四半期累計の進捗率は低水準の形だが、期初時点で下期偏重の計画である。第3四半期は新卒社員の稼働も利益貢献しており、通期会社予想の達成は可能と考えられる。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。なお東証スタンダード市場への市場区分変更に向けた準備を開始することを発表した。株価は動意づいて急伸する場面があった。その後は利益確定売りが優勢になり、第3四半期累計業績に対してもややネガティブ反応の形となったが、調整一巡して出直りを期待したい。

■24年3月期3Q累計2桁営業増益、通期も大幅増益予想

 24年3月期第3四半期累計の連結業績は売上高が前年同期比2.9%増の24億54百万円、営業利益が16.4%増の1億62百万円、経常利益が7.3%減の1億61百万円、親会社株主帰属四半期純利益が6.2%減の1億03百万円だった。

 技術職知財リース事業におけるテクノロジストの単価上昇および労働工数増加により増収・2桁営業増益だった。経常利益と純利益は前期の営業外収益で計上した助成金収入(35百万円)の剥落により減益だった。

 セグメント別に見ると、技術職知財リース事業は売上高が3.2%増の24億34百万円、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が6.1%増の4億23百万円だった。テクノロジストの単価上昇および労働工数増加により増収増益だった。一般派遣およびエンジニア派遣事業は休止している業務もあるため売上高が21.8%減の19百万円で利益が3百万円の損失(前年同期は5百万円の利益)だった。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が8億12百万円で営業利益が31百万円、第2四半期は売上高が8億12百万円で営業利益が34百万円、第3四半期は売上高が8億30百万円で営業利益が97百万円だった。

 通期の連結業績予想は据え置いて、売上高が23年3月期比18.0%増の37億円50百万円、営業利益が73.2%増の3億10百万円、経常利益が42.4%増の3億10百万円、親会社株主帰属当期純利益が29.2%増の1億70百万円としている。配当予想は未定としている。

 テクノロジストに対する需要が高水準に推移し、中期経営計画で掲げた24年3月期の利益目標値(営業利益2億80百万円、経常利益2億58百万円、親会社株主帰属当期純利益1億58百万円)を超過達成する見込みだ。

 第3四半期累計の進捗率は売上高65%、営業利益52%、経常利益52%、親会社株主帰属当期純利益61%と低水準の形だが、期初時点で下期偏重の計画である。第3四半期は新卒社員の稼働も利益貢献しており、通期会社予想の達成は可能と考えられる。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は調整一巡

 株価は動意づいて急伸する場面があった。その後は利益確定売りが優勢になり、第3四半期累計業績に対してもややネガティブ反応の形となったが、調整一巡して出直りを期待したい。2月1日の終値は259円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS21円29銭で算出)は約12倍、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS134円06銭で算出)は約1.9倍、そして時価総額は約22億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る