住友ベークは後場上げに転じる、第3四半期3か月間の増益目立つ

■事業特性は下期型とされ通期予想の上振れなど期待

 住友ベークライト<4203>(東証プライム)は2月5日の後場、一気に上げ相場に転換し、7612円(292円高)まで上げた後も7600円前後で売買され、約3週間前につけた上場来の高値7906円に向けて出直りを強めている。5日の前引け後に発表した第3四半期連結決算(2023年4~12月・累計、IFRS)は事業利益が前年同期比1.7%の増加にとどまったが、3か月ごとに見ると9~12月の増加が目立つとされ、注目が集まっている。通期予想は全体に据え置いたが上振れを期待する動きが強まっているようだ。24年3月期の配当予想は1株140円(10円の増配、中間70円・期末70円)とした。

 4~12月・累計の事業利益は前年同期比1.7%の206.6億円だったが、3か月ごとに見ると、第1四半期は65.6億円、第2四半期は62.3億円、第3四半期は78.6億円だった。半導体関連材料は、半導体用途の回復は鈍いが、モビリティ戦略3製品は伸長。高機能プラスチックは、民生用途の在庫調整がほぼ一巡し緩やかな回復に転じ、クオリティオブライフは全体的に堅調に推移。24年3月期の予想は全体に据え置き、事業利益は270億円(前期比6.1%増)だが、事業特性は下期型とされるため、通期予想を上振れる期待が出ている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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