JAL、松山空港に国内初のリチウムバッテリー式電源装置「eGPU」を導入、空港環境負荷の低減を目指す

■CO2排出量ゼロ、騒音30%削減を実現

 日本航空(JAL)<9201>(東証プライム)と多摩川エアロシステムズ(TAS)は、5月9日から、リチウムバッテリー式電源装置「eGPU」をJALとしては初めて松山空港に導入したと発表。今回の導入は、CO2排出削減や騒音の軽減を図るための取り組みであり、航空機が駐機中に必要な電力や空調を、従来のディーゼルエンジン式電源装置「GPU」ではなく「eGPU」で供給することにより、空港環境負荷の低減を目指すもの。

 航空機には通常、補助動力装置(APU)が搭載されており、駐機中に必要な電力や空調を自前で供給する。しかし、APUは多量のCO2などの排出ガスや騒音を発生させる。これに対し、ディーゼルエンジン式の電源装置「GPU」は、環境負荷の抑制と航空機用燃料の削減に貢献してきた。今回導入する「eGPU」は、従来比でCO2排出量をゼロにし、静音性を約30%軽減(65dB以下)する効果があり、オペレーターの労働環境の改善や空港周辺の騒音・環境問題の軽減に寄与することが期待される。

 JALは、脱炭素化に向けた取り組みを積極的に進めており、2023年3月には日本エアコミューター(JAC)で7空港、2024年3月には北海道エアシステム(HAC)で3空港に「eGPU」を導入している。松山空港では、除雪車の車載ヒーター用電源の電源プラグを変換することで充電設備の設置と交流電源の確保の課題を解決し、今回の導入に至った。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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