【マーケットセンサー】「H3」ロケット関連株が宇宙産業の成長に乗って急騰の可能性

■2030年代早期に市場規模8兆円を目指す宇宙産業

 宇宙産業は、政府の強力な支援を受け、2030年代早期に市場規模8兆円を目指している。宇宙基本計画や宇宙戦略基金による支援に加え、JAXAとNASAの「アルテミス計画」など国際協力も進み、成長産業としての飛躍が期待されている。

 株式市場では、日経平均とNYダウの反発を受け、ジャンプアップが期待される。しかし、6月中旬の日米中央銀行の金融政策決定会合によっては波乱も予想され、トリプル安懸念が強まれば、この圏外に位置する宇宙ビジネス関連株がニッチ株として急騰する可能性がある。

■大手重工からベンチャーまで、幅広い関連株に波及

 大手重工3社から直近IPOの宇宙ベンチャーまで幅広く関連する宇宙産業は、政策支援と国際協力の追い風を受け、新たな成長産業として期待されている。金融政策次第の相場動向の中、この分野の銘柄が兜町の上空高く打ち上げられる展開も有力であり、注視が必要である。

 成長産業の中核を担う「H3」ロケット関連株は、プライムコントラクター(まとめ役)の三菱重工業<7011>(東証プライム)を筆頭に、炭素繊維供給の東レ<3402>(東証プライム)、アルミ材供給のUACJ<5741>(東証プライム)、ターボポンプシールのイーグル工業<6486>(東証プライム)、慣性センサーの日本航空電子<6807>(東証プライム)、衛星収納のフェアリングの川崎重工業<7012>(東証プライム)、ターボポンプのIHI<7013>(東証プライム)、エンジン燃焼器のSUBARU<7270>(東証プライム)などと続く。

 このほか、人工衛星・探査機のNEC<6701>(東証プライム)、液体水素を全量供給の岩谷産業<8088>(東証プライム)、圧力センサーのミネベアミツミ<6479>(東証プライム)、ロケット追尾システムの浜松ホトニクス<6965>(東証プライム)、姿勢制御用サーボアクチュエーターのシンフォニアテクノロジー<6507>(東証プライム)、太陽光パネル回転軸の波動歯車のハーモニック・ドライブ・システムズ<6324>(東証スタンダード)なども関連株の一角を形成する。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■環境要因は50%、漁獲圧は25%、状態空間モデルで初の定量評価  東京大学は11月1日、日本周辺…
  2. ■ドジャース、球団史上初の2年連続制覇  ロサンゼルス・ドジャースは、2025年MLBワールドシリ…
  3. 【先人の教えを格言で解説!】 (犬丸正寛=株式評論家・平成28年:2016年)没・享年72歳。生前に…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る