【マーケットセンサー】新NISA対応で株式分割する銘柄が相次ぐ!注目銘柄は?

■株式分割で投資家層を拡大

 2024年から始まる新NISAは、非課税枠が大幅に拡大される制度で、投資家層の拡大を狙う。この制度に対応するために、株式分割を実施する銘柄が増えている。今年6月28日を権利付き最終日に株式分割を予定している銘柄は、現在のところ14社である。

 その中でも分割比率が最も大きいのはNTT(日本電信電話)<9432>(東証プライム)で、1株を25株に分割する。これにより、株価が100円台になり、新NISAの投資単位に適した金額になる。また、単元未満株主の増加も見込まれる。NTTは割安感もあり、配当利回りは3.09%と割り負けている。

 株式分割権利付きの割安株は、PER13倍台の寿屋<7809>(東証スタンダード)、PER12倍台のgooddaysホールディングス<4437>(東証グロース)、PER6倍台のカンダホールディングス<9059>(東証スタンダード)と続く。寿屋は、インバウンド関連のフィギア株、カンダホールディングスは、物流業界の「2024年問題」関連のトラック株の材料性も内包する。また投資採算的に市場平均をやや上回るが、半導体研磨剤最大手のフジミインコーポレーテッド<5384>(東証プライム)は、半導体関連株として足元の上場来高値水準からさらに上値挑戦に弾みをつけ、PER14倍台のエスケー化研<4628>(東証スタンダード)は、PBRが0.77倍台と1倍割れとなっていることも材料視されよう。

 株式分割は株価の上昇要因となる可能性がある。分割後の株価は安くなり、投資しやすくなるという心理的効果や、需給バランスの改善などが背景にある。新NISA対応の銘柄に注目しておくとよいだろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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