マーチャント・バンカーズ、香港企業の株式売却に伴う特別配当金と精算金を受領、合計85百万円

■今期の業績予想には織り込んでなく必要と判断した場合公表

 マーチャント・バンカーズ<3121>(東証スタンダード)は6月25日午前、香港企業の株式売却に伴う特別配当金56百万円と精算金29百万円(合計85百万円)の受領を発表した。

 今回受領した85百万円は、2024年10月期・第3四半期の売上高並びに各段階利益に計上する。23年12月に開示した今10月期の業績予想には織り込んでいないが、他の要因も総合的に勘案し、業績予想修正が必要と判断した場合、公表するとした。

 マーチャント・バンカーズは、21年6月28日付「業績予想の上方修正に関するお知らせ」で公表したとおり、07年3月に取得し、その後営業投資有価証券として保有していたCN Innovations Holdings Limited(香港に拠点を置く金属加工やカバーガラス事業を営む投資会社、CNI社)の株式(発行済株式の1.226%)のすべてを、22年3月期の期中に、CNI社の大株主に対して売却(売却価額:848百万円、簿価:321百万円、売却益:526百万円)した。

 21年6月に売却したCNI社株式に係り、マーチャント・バンカーズは、CNI社より、24年6月24日付で、特別配当金2782千HKD(56百万円:1HKD=20.45円換算、以下同じ)並びに精算金29百万円(129千USD(20百万円:1USD=160.00円換算)並びに428千HKD(8百万円))の合計85百万円を受領した。

■受領した経緯

 CNI社では21年4月頃に、今後5年程度の期間にわたる事業再編並びに資本政策を立案のうえ、当社に、保有株式を大株主に売却するか、保有し続けるか、いずれか選択して欲しいと要請してきた。

 今回受領した特別配当金56百万円は、当社がCNI社株式を大株主に売却した際に、売却した株主と保有し続けた株主の利害を調整する趣旨で、売却した株主が売却後も一定の特別配当金を受領できる権利を規定した当該大株主との契約に基づき、受け取ったもの。この特別配当金は、具体的な時期並びに金額等について、当社は承知していないが、CNI社から、あらかじめ提示を受けた計画に基づき、現状では、26年頃までの予定で、CNI社が都度行うこととなっている。

 当社は、CNI社より、保有するCNI社株式をCNI社大株主に売却する場合、当初、日本円換算で売却価額848百万円を米国ドル建てではなく59,291千HKDで支払う旨、CNI社が事業再編を行うにあたりそこで想定されうる支出に備えてCNI社でプールしておくべき資金などをCNI社に預託して欲しい旨、預託した金額については今後5年程度にわたり精算してゆく形をとらせて欲しい旨の趣旨の説明を受け、当社はこれを了解し、保有するCNI社株式をCNI社の大株主に売却することとした。

 その結果、当社は、買主であるCNI社の大株主と締結した契約に基づいて、CNI社株式売却時に、CNI社に対して941千USD(148百万円:1USD=158円換算。当該金額は当社が負担すべき納税金額及びCNI社が事業再編を目的として実施する資産の売却に対して想定されうる支出額(CNIが資産売却にあたっていかなる支出にも耐えられるように最大限に見積った金額)により構成される)を預託し、CNI社では、当該金額をCNI社が開設したエスクロー口座で管理している。

 上記の経緯を受けて、今回、当社は、CNI社から、買主であるCNI社の大株主と締結した契約に基づき、21年6月にCNI社に対して預託した941千USD(148百万円)の一部につき、米国ドル並びに香港ドル建で29百万円相当を受領した。

 なお、21年6月にCNI社に対して預託した941千USDのうち、23年6月に412千USDを米ドルで精算金として受領し、今回約184千USD相当を香港ドルで精算金として受領している。残額約345千USDから、納税等の株式売却に伴う必要な支出を控除した額を、時期及び金額は未定だが、CNI社より、精算金として受領することとされている。本件株式売却時の買主との契約に基づいたCNI社からの次回の特別配当金の受け取りの予定時期及び予定金額についても、現時点で未定となっている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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