トレイダーズHDが4日続伸、iPS細胞による腎疾患治療のスタートアップ「リジェネフロ」に出資

■iPS細胞創薬に注力、腎疾患治療の革新目指す

 トレイダーズホールディングス<8704>(東証スタンダード)は10月10日、47円高(5.37%高)の922円(9時34分)まで上げて4日続伸している。同社は10月9日、コーポレートベンチャーキャピタル(CVC)ファンド「トレイダーズFinTech1号投資事業有限責任組合」を通じて、iPS細胞技術を用いた腎疾患治療の研究開発を行うリジェネフロへの出資を実行したと発表。リジェネフロ社は、京都大学iPS細胞研究所の長船健二教授の研究を基盤とする2019年設立の京大発スタートアップである。同社は、腎臓を中心に肝臓、膵臓に関わる疾病の治療薬や再生医療による治療法の研究開発を推進している。

 リジェネフロ社は、国内患者数が3万人と推計される指定難病の常染色体優性多発性嚢胞腎(ADPKD)に対し、iPS創薬により見出した低分子治療薬の治験を進めている。また、国内推計患者数が1300万人以上の慢性腎臓病(CKD)に対しては、ヒトiPS細胞からネフロン前駆細胞を作製し患者に移植することで腎機能を改善させる再生医療の研究開発に取り組んでいる。

 トレイダーズホールディングスは、この出資を通じて腎疾患患者のQOL向上と年間1兆5000億円超の透析医療費削減を目指している。ヒトiPS細胞を用いた革新的な再生医療に取り組むリジェネフロ社への投資により、一人ひとりのウェルビーイングな暮らしとサステナブルな社会の実現に貢献することを目標としている。この取り組みは、先端技術を活用した難病治療の可能性を広げるものとして注目されている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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