東京衡機、先端力学シミュレーション研究所を子会社化しデジタル事業に参入

■試験機事業とCAE技術の融合で新たな収益基盤を構築

 東京衡機<7719>(東証スタンダード)は2月3日、開催の取締役会において先端力学シミュレーション研究所(ASTOM R&D社)の株式を2025年3月31日付で過半数取得し、同社を子会社化すると発表。これにより、東京衡機はASTOM R&D社の強みであるCAE(Computer Aided Engineering)技術を活用した「デジタル事業」を新たに展開する。今回の子会社化は、2023年4月の業務提携契約を経て、両社間での協議を重ねた結果、デジタルトランスフォーメーションの推進と新たな成長機会の創出を目的として決定されたものである。

 ASTOM R&D社の子会社化に伴い、東京衡機グループは以下の取り組みを進める。第一に、営業部門の連携を強化し、顧客への総合的な提案を行う。第二に、共同技術開発を推進し、CAEソフトウェアと試験装置を組み合わせた新製品の開発を進める。第三に、試験データの解析技術を活用し、リアルタイム解析やデータ改ざん防止機能を備えたソリューションを提供する。さらに、グループ全体の業務効率化を目的に、IT化やAI技術の導入を推進することで、エンジニア育成や業務自動化を図っていく。

 ASTOM R&D社の主な事業は、CAEソフトウェアの開発・販売、CAE解析・開発サービス、AIソリューションの提供である。同社の技術を活用することで、東京衡機は試験機事業とエンジニアリング事業に加え、新たな収益の柱としてデジタル事業を確立し、事業の多角化と競争力強化を目指す。東京衡機は今後もデジタル技術を活用し、技術革新を推進することで、社会に貢献する企業として成長を続けていく方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る