上場3日目のJX金属が一段高、「銅」の国際市況高や半導体関連素材など材料視

■LMEの「銅」5カ月半ぶり1万ドル台と伝えられ「含み益」などに期待強まる

 JX金属<5016>(東証プライム)は3月24日、一段高で始まり、取引開始後は9%高に迫る1040円(82円高)まで上げ、上場来の高値を連日更新している。3月19日に新規上場。公開価格は820円、初値は843円で、「発射台」が低かったため上値を追いやすいとの見方もあるが、銅製錬の大手のため、LME(ロンドン金属取引所)で「銅価格、1万ドル台回復、5カ月半ぶり」(日本経済新聞3月22日付朝刊)と伝えられたことや、データセンター向けデバイスの先端素材への期待などが買い材料視されているようだ。

 銅の国際市況高は「含み益」の拡大につながると見られる上、製品価格への効果もある。また、半導体関連分野では、次世代の収益基盤構築に向けて、データセンター等で使用される受発光素子の素材となるInP(インジウムリン)、半導体製造プロセスに用いられるリソグラフィー・フォトマスク用材料などの分野で事業拡大を図っている。

 2025年3月期の連結業績予想(会社発表)は、売上高を7000億円(前期比53.7%減)と見込み、営業利益は957億円(同11.1%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益は543億円(同47.1%減)としている。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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