JCRファーマ、米アキュメン社と提携、アルツハイマー病治療に新たな一手

■J-Brain Cargo技術が神経疾患治療薬の可能性拡大へ

 JCRファーマ<4552>(東証プライム)は7月15日、米アキュメン社とアルツハイマー病治療薬の開発に向けたライセンスオプション契約を締結したと発表した。JCR独自の血液脳関門通過技術「J-Brain Cargo(JBC)」を活用し、アキュメン社が開発するアミロイドベータオリゴマー(AβO)選択的抗体「sabirnetug」との組み合わせによる新たな治療薬の創出を目指す。AβOはアルツハイマー病の進行に関与するとされており、同提携により病態進行の抑制が期待されている。

 同契約に基づき、アキュメン社は最大2つの候補物質に対して、JBC技術の適用による開発・製造・販売の独占的オプション権を獲得する。JCRは契約一時金に加え、開発・販売マイルストーンフィーとして最大5億5500万米ドル(約805億円)および段階的ロイヤルティを受領する予定である。同提携により、JBC技術の中枢神経系医薬品分野における実用性が国際的に評価される機会にもつながるとみられる。

 アルツハイマー病は世界で5000万人以上が罹患する進行性神経疾患であり、認知症の主因のひとつとされる。脳内のアミロイドベータの蓄積が神経細胞を損傷し、記憶障害を引き起こすと考えられている。血液脳関門を通過させて薬剤を脳内に届ける手法は、治療技術として大きな課題となっており、今回の提携はその打開策として注目される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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