ベステラと三谷産業、球体ガスタンク処理で特許出願、表面処理技術を共同開発、施工時間3分の1に

■自動施工マシンで作業時間・廃棄コストを大幅削減

 ベステラ<1433>(東証プライム)は7月22日、三谷産業<8285>(東証プライム)と共同で、球体ガスホルダーの表面処理装置および処理方法に関する特許を出願中であると発表した。ガスホルダー解体時に不可欠となる塗膜除去を効率化し、施工時間や産廃処理費の削減を実現する技術で、発がん性物質を含むPCB塗膜にも対応可能な装置としている。両社は2022年に業務提携を締結しており、同技術はその成果の一環にあたる。

 共同開発されたブラストマシンは、ガスホルダー外周を自動で水平周回する方式を採用し、従来の約3分の1の時間で施工が完了するという。マシンは高精度で施工面を削ることが可能で、粉塵の発生やダスト量を最小限に抑える設計となっている。従来工法で課題となっていた作業のバラつきや安全性も大きく改善されており、大規模足場の設置や熟練作業員の手作業を不要にすることで、現場の安全性と効率性を向上させた。

 同特許出願の影響は短期的には業績に軽微と見られているが、中長期的には企業価値向上への貢献が期待されている。両社は今後も、老朽インフラの解体需要に対応した環境負荷の少ない工法の開発と社会課題の解決に取り組む方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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