トラスト、VTホールディングスが完全子会社化へ、上場廃止決定
- 2025/7/29 07:24
- IR企業情報

■議決権94.91%取得受け、残株買い取り手続き開始
トラスト<3347>(東証スタンダード)は7月28日、支配株主であるVTホールディングス<7593>(東証プライム)による株式売渡請求を承認し、同社株式の上場廃止が決定したと発表した。VTホールディングスは5月15日から実施していた公開買付けで94.91%の議決権を取得し、特別支配株主に該当。これを受け、残りの株式を1株410円で買い取る売渡請求を決定した。同社取締役会はこの請求を承認し、東京証券取引所スタンダード市場での上場は8月20日に廃止される見込み。
同社は今回の決定について、企業価値向上と少数株主保護の観点から妥当と判断。売渡価格は公開買付価格と同額で、市場株価法やDCF法による算定結果を上回る水準。特別委員会を設置するなど公正性確保の措置を講じた上で、取締役会が承認した。上場廃止後はVTホールディングスの完全子会社となり、グループ内での経営資源活用によるシナジー効果が期待される。
今後はグループ内での経営体制について協議を進める方針。上場廃止に伴うデメリットは限定的と見込んでおり、社会的信用の維持や従業員モチベーションへの影響は少ないと予想している。同社は「少数株主に合理的な売却機会を提供できた」とコメントしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)