マテリアルG、トレプロを完全子会社化へ、取得額19億円、TikTok事業強化

■中堅・中小企業向けマーケ支援を強化、PR事業とシナジー

 マテリアルグループ<156A>(東証グロース)は8月22日、TLPCの新設分割により設立予定の株式会社トレプロの全株式を取得し、完全子会社化する株式譲渡契約を締結したと発表した。取得価額は概算で1,9億円(株式取得18億9000万円、アドバイザリー費用1000万円)で、資金は金融機関からの借入を充てる。株式譲渡契約の締結は8月25日、トレプロの設立は9月29日、譲渡日は9月30日を予定している。トレプロはTikTokを活用した採用支援サービス「TREND PRODUCE」を展開し、中堅・中小企業を中心に求人・集客の支援を行う。マテリアルグループは同社の知見や顧客基盤と、自社のPR発想に基づくマーケティング支援の経験を組み合わせ、グループ全体の成長を加速させる方針である。

 トレプロはSNS運用支援、DX支援、映像スクール事業を含む幅広い事業を展開予定であり、ソーシャルメディアを活用した自社メディア構築型のマーケティング手法に強みを持つ。特にTikTokはユーザー数の拡大が見込まれており、同社のアルゴリズムや運用知見とマテリアルグループのマーケティングコミュニケーション力を掛け合わせることで、資産性の高いプラットフォーム事業の再成長を狙う。グループ内の既存事業「マテリアルリンクス」との連携により、TikTok Shopを活用したサービス提供でもシナジーを期待している。同社は近年M&Aを積極的に進めており、デジタルマーケティングやPRコンサルティング領域での買収も相次いでいる。今回のトレプロ取得は、グループの戦略的成長における重要な一手と位置付けられている。

 なお、今回の取得による2025年8月期連結業績への影響は軽微と見込まれている。トレプロの業績取り込みは2026年8月期第1四半期からを予定しており、損益計算書への反映は2025年10月から開始する。貸借対照表の連結も同四半期から実施される。のれんについては11~12億円程度を見込み、償却期間は概ね10年を想定している。同社は今後もPRプラットフォーム事業を成長の柱と位置づけ、M&Aを活用した戦略的拡大を進める方針を示している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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