米TIME誌、2025年版「AIで最も影響力のある100人」を発表、日本から池田亮司氏とソフトバンク孫正義氏が選出

■開発者や投資家に加え、警鐘を鳴らす識者やアーティストも選出、多様な視点でAIの未来を問う

 米TIME誌は8月28日、「人工知能(AI)分野で最も影響力がある100人」を選出した「TIME100 AI」の第3版を発表した。このリストは、AI開発の最前線に立つイノベーターや研究者、社会への影響を提唱するアーティストなど、テクノロジーの未来を形作る人々に焦点を当てたものだ。

■アルトマン氏やマスク氏ら世界的実業家も登場、日本から池田亮司氏と孫正義氏がリスト入り

 日本からは、米航空宇宙局(NASA)や欧州合同原子核研究所(CERN)のデータを基にした作品を制作するアーティストの池田亮司氏と、積極的なAI投資で知られるソフトバンクグループCEOの孫正義氏が選ばれた。リストには、OpenAIのサム・アルトマン氏、xAIのイーロン・マスク氏といった著名な実業家や研究者、さらにはAI技術の恩恵とリスクの両面に言及するローマ教皇レオ14世も名を連ねている。

 AI分野の発展は、世界経済の主要な推進力となり、その裏では人材と資本をめぐる激しい競争が繰り広げられている。投資家はAIスタートアップに巨額の資金を投じ、大企業は一流の研究者を獲得するため、プロスポーツのフリーエージェントにも似た争奪戦を繰り広げている。

■コンピューター投資はGDP成長率の4倍で加速、「マンハッタン計画」の25倍規模に達する可能性

 同誌によると、コンピューター処理機器への投資はGDPの成長率の約4倍で加速し、インフレ調整後、現在計画されている支出は「マンハッタン計画」に費やされた金額の25倍に達する可能性もあるという。こうした歴史的な規模の資本投下は、リストに掲載された個人によってその使い道が決定され、テクノロジー業界だけでなく、人々の生活や国家間の関係にまで影響を及ぼしている。

 今回の発表がAI業界の急激な変化を示すものだと指摘する。過去に選出された100人中、今回もリストに残ったのはわずか16名に過ぎない。AIの社会浸透が進む一方で、その発展に警鐘を鳴らす声も増えており、今年のリストには、教皇やフランスのクララ・チャパス大臣など、AIのリスクについて懸念を表明する人々も含まれた。

 AIがもたらす社会変革の現実を伝えるため、エネルギー網への負荷や地政学的なリスクに関する記事も同時に掲載。さらに、自社の報道体制を強化するため、AIを専門とする記者チームを増員し、OpenAIやScale AIといった企業との協業を通じて、AIの活用にも積極的に取り組んでいくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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