コンヴァノ、総額25億円のビットコイン購入を決議、第4回普通社債で調達

■2027年3月末までの保有目標に向け累計114億円規模に

 コンヴァノ<6574>(東証グロース)は9月2日、総額25億円のビットコインを新たに購入する決議を発表した。購入資金は同日付で発行を決定した第4回普通社債によって調達する。同社は2027年3月末までに2万1000BTCを保有する長期KPIを掲げており、今回の取得はその第一段階(PhaseⅠ)に位置づけられる。今回の購入完了により累計購入額は約114億円となる予定である。

 同社は「コンヴァノ21,000ビットコイン財務補完計画」を策定し、財務リザーブの核としてビットコインを「価値保存手段(SoV)」と位置づける。インフレや円安局面での購買力維持を狙うほか、資本政策の一貫性や株主価値向上への経営陣の姿勢を示す狙いがある。美容サービス・小売業界における先進的な取り組みとして、ESG投資家や若年層投資家との関係強化にもつなげる構えである。購入は9月末までに完了する予定で、市況を見極めながら実施する方針を示した。

 一方、第4回普通社債は無利息・短期償還型で、既存株主の希薄化抑制を優先した設計とした。割当先は株式会社ディメンショナルで、全額25億円を調達する。過去の社債償還には新株予約権を活用し一部希薄化が生じた経緯があるが、今回は株式発行を伴わない調達方法を選択した。今後の償還資金は営業キャッシュ・フローや借換え、必要に応じてエクイティファイナンスを検討する方針である。現時点で2026年3月期業績予想にはビットコイン購入に伴う損益は含まれておらず、影響が生じた場合には速やかに開示するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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