塩野義製薬、米FDAがエンシトレルビル曝露後予防の新薬申請を受理

■世界初の経口抗ウイルス薬なるか?

 塩野義製薬<4507>(東証プライム)は9月3日、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)治療薬「エンシトレルビル フマル酸」(日本での製品名:ゾコーバ)について、米国グループ会社のShionogi Inc.が米国食品医薬品局(FDA)に曝露後予防を適応とした新薬承認申請を行い、受理されたと発表した。今回の申請は、グローバル第3相試験(SCORPIO-PEP試験)の良好な結果に基づくもので、審査終了目標日は2026年6月16日とされている。

 エンシトレルビルは、SARS-CoV-2感染者との接触後に投与することで発症を防ぐ「曝露後予防」の適応を目指している。現在、曝露後予防に承認された経口抗ウイルス薬は存在せず、承認されれば世界初かつ唯一の薬剤となる見通しである。同薬はウイルス増殖に必須の3CLプロテアーゼを阻害することで複製を抑制する仕組みを持ち、オミクロン株流行期の臨床試験で症状改善効果が確認され、日本では2022年に緊急承認、2024年に通常承認を得ている。

 同社は「感染症の脅威からの解放」を重要課題に掲げ、感染症のトータルケア実現に取り組んでいる。今後も新たな変異株や流行状況に応じて治療薬や予防薬、ワクチンを迅速に提供する方針であり、今回の申請はその一環と位置付けられる。なお、本件が2026年3月期の連結業績に与える影響は軽微であるとした。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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