西日本鉄道、ヒノマルHDを子会社化、農業資材卸をグループに取り込み

ビジネス 万年筆 メモ

■農薬・肥料卸のヒノマルを中核とし地域農業の成長を支援

 西日本鉄道<9031>(東証プライム)は9月8日、ヒノマルホールディングス(東京都中央区)の株式99%をベーシック・キャピタル・マネジメント運営ファンドおよび個人株主から取得し、10月1日付で子会社化すると発表した。年内には100%取得を予定しており、独占禁止法に基づく公正取引委員会の審査結果を条件としている。今回の取得株式数は2万3658株で、株式譲渡契約は8月27日に締結済みである。

 ヒノマルHDは、農薬・肥料・農業用資材の卸売を主力とするヒノマル(熊本市)の完全親会社である。ヒノマルは1947年創業以来、九州を拠点に農業用施設工事の請負・施工なども展開し、地域の農家や法人との信頼関係を構築してきた。西鉄グループは物流やスーパーマーケットなど幅広い事業を持ち、同社とのシナジーにより九州における農業関連事業の強化が期待される。沿線地域の活性化や「にしてつグループまち夢ビジョン2035」の実現にもつながる施策と位置づけている。

 業績面では2026年3月期の連結業績への影響は軽微と見込むが、中長期的な収益力向上につながると西鉄は強調する。ヒノマルは2025年3月期に売上高128億4900万円を計上し、従業員98名を擁する農業資材の有力卸売業者である。今回の子会社化により、西鉄は地域産業の核となる農業分野への関与を強め、持続可能なまちづくりと地域経済の発展を後押ししていく方針だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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