ソニーグループ、ソニーフィナンシャルグループの東証プライム上場承認を発表、パーシャル・スピンオフ実行

■9月29日に上場、10月1日に現物配当を実施

 ソニーグループ<6758>(東証プライム)は9月8日、完全子会社であるソニーフィナンシャルグループ株式会社(SFGI)の東京証券取引所プライム市場への上場承認を発表した。同件は同社が進める金融事業のパーシャル・スピンオフの一環であり、10月1日に効力が発生する予定である。東証からの承認により、SFGI株式は9月29日に上場し、投資家は同日以降に取引可能となる。現物配当の基準日は9月30日で、分配実行日は10月1日とされ、米国預託証券(ADR)の保有者についてはJPモルガンが組成するアンスポンサードADRを通じて株式が分配される。

 SFGI株式の上場初値は、ダイレクトリスティング方式を採用し、需給に基づく気配値運用によって決定される。初期の参考値段は幹事取引参加者である野村證券が提出する流通参考値段を基に東証が算定する仕組みである。同社は同スピンオフの詳細について説明資料やQ&Aをウェブサイト上で公開しており、投資家に対して透明性を確保する姿勢を示している。また、SFGIは資本効率向上と需給安定を目的に、総額1,000億円の自己株式取得枠を設定しており、初回は9月30日にToSTNeT-3を通じて実施予定である。ただし、市場環境によっては取得が実施されない可能性もある。

 今後の見通しとして、スピンオフ後はソニーグループが保有するSFGI株式比率が20%未満となり、SFGIは連結子会社から持分法適用関連会社へ移行する予定である。これに伴う連結業績への影響は精査中であり、確定していない。今回の発表は投資勧誘を目的とするものではなく、あくまで一般公表であると同社は説明している。金融事業の独立性を高めるこのスピンオフは、ソニーの事業ポートフォリオ再編の大きな一歩となる。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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