レカム、AIエージェント日本語版を社内導入、10月に事業開始へ

■業務自動化・DX需要拡大を背景に新たな収益柱化を狙う

 レカム<3323>(東証スタンダード)は9月9日、中国の先進AI企業であるIntelligence Indeed社との合弁会社を通じて開発を進めてきた「AIエージェントプラットフォーム日本語版」のローカライズを完了し、社内での利用を開始したと発表した。同社はこの取り組みを起点に「AIエージェント事業」を本格展開し、RPAやBPO事業で蓄積した知見を基盤に生成AIを組み合わせた新たなソリューション提供を目指す方針である。市場における自動化需要の拡大を背景に、中長期的な成長ドライバーとして位置付けている。

 同プラットフォームは、社員が日本語で指示を入力するだけで事務作業からデータ分析、意思決定支援までを自律的に実行できるシステムである。主な機能は会話型AIによる自然言語理解、PC操作自動化、AI-OCRによる書類処理、社内規程やFAQを統合したナレッジベース、経営指標の自動レポート化などであり、これにより定型業務を削減し社員が付加価値業務に集中できる環境を実現する。同社は9月30日までに社内検証を行い、10月1日から外部顧客向けの事業展開を開始する予定だ。まず日本語版を国内市場に導入し、並行して英語版をマレーシア市場に展開する計画を掲げる。

 市場ポテンシャルについては、合弁先のIntelligence Indeed社で既に受注案件の約30%が同プラットフォーム関連であり、高い需要が実証されている。レカムは短期的に業務効率化による内部コスト削減を図り、中期的には既存顧客へのクロスセルによる収益拡大を目指す。長期的には国内外での展開を進め、AI・DX事業の収益柱化を狙う。現時点で今期業績への影響は軽微だが、中長期的な収益成長に貢献する見込みであり、必要に応じて業績予想修正を速やかに公表するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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