ベルグアース、ピーエスピーを子会社化、苗事業強化と技術シナジー創出へ

■全株式20万3600株を取得、議決権比率100%に

 ベルグアース<1383>(東証スタンダード)は9月18日、ピーエスピーの全株式を取得し子会社化する株式譲渡契約を締結することを決議したと発表した。ピーエスピーは野菜苗の生産・販売や種子コーティング加工に強みを持つ企業であり、今回の子会社化によりベルグアースグループの苗関連事業の拡大と強化を図る。同社は2024年から2028年を計画期間とする中期経営計画に基づき、苗事業の拡大や新製品開発、事業領域の拡大、事業インフラ強化の4戦略を掲げており、同件はその一環となる。

 ピーエスピーは1974年創業、1988年に「PeSP苗」を発売、1999年には種子コーティング加工事業を開始した。特に花種子など難加工種子への対応力が高く、大量から少量加工まで対応できる独自技術を有する。ベルグアースはこの技術や製品開発力を取り込み、グループ全体の苗事業強化を進める。加えて、ピーエスピー側もベルグアースの経営資源や共同購買によるコスト最適化の恩恵を受け、相互にシナジー効果を発揮できるとみている。

 取得株式数は20万3600株で、議決権比率は100%となる。取得価額は守秘義務により非公開だが、第三者のデューデリジェンスを経て決定された。取締役会決議は9月18日、契約締結は10月17日、株式譲渡実行は10月31日を予定している。2025年10月期の業績への影響は軽微と見込まれるが、今後の事業環境変化に対応しつつ、育苗業界の再編と企業価値向上を目指す方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■離職率低下と顧客満足向上を実証、省人化潮流に逆行する人材重視戦略  「丸亀製麺」主力のトリドール…
  2. ■ビーム整形と出力平準化技術を融合し大気揺らぎを克服  NTT<9432>(東証プライム)と三菱重…
  3. ■航続距離650キロを実現、日野が新型FCV大型トラック投入  日野自動車<7205>(東証プライ…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  2. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…
  3. ■全市場のわずか1.4%、希少な高配当利回り銘柄が浮上  株式市場では、高配当利回りを持つ10月決…
  4. ■「高市祭り」への期待と警戒交錯、資金は安定配当株へシフト  10月終盤相場は、「高市祭り」か「高…
  5. ■自民党総裁選と連立問題が相場を左右、短期急伸と急落を交錯  高市トレードは、まるで「超高速エレベ…
  6. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る