
■DX人材育成とドローン測量普及で生産性向上を推進
ナレルグループ<9163>(東証グロース)傘下のワールドコーポレーションは9月25日、スカイマティクスと建設現場の生産性向上を目的とした戦略的業務提携を締結したと発表した。同提携は、建設特化の人材派遣サービスとクラウド型ドローン測量サービス「くみき」を組み合わせ、建設DX人材の育成と現場浸透を加速させる狙いがある。ワールドコーポレーションは3500名超の技術者を派遣しており、DX化に対応する人材育成を進めてきたが、リソース不足が課題となっていた。一方、スカイマティクスはドローン測量分野で国内シェア首位を誇り、累計5万現場でサービスを提供してきたが、限られた人員でさらなる普及を進める手段を模索していた。
両社は、ワールドコーポレーションの技術者が「くみきトレ」を受講することでドローン測量・点群処理スキルを習得し、現場で即戦力となるDX人材として活躍する仕組みを構築する。これにより同社の技術者は対応可能なデジタルツールの幅を拡大し、建設現場のDX化推進と人手不足解消に貢献する。また、「くみき」を既に導入している現場には運用支援を、未導入の顧客には導入サポートを提供し、スカイマティクスは利用機会拡大とサービス認知度向上を図る。両社の協力により、現場での「くみき」活用は一層促進される見通しである。
ナレルグループは、建設ソリューション事業を中心に全国で技術者派遣やDX推進を展開し、2023年7月に東証グロース市場へ上場した企業である。スカイマティクスは産業用リモートセンシング技術を活用し、衛星やドローンを用いた解析サービスを提供している。両社の経営陣は今回の提携を、建設業界における人材力とテクノロジーを融合させたユニークな取り組みと位置付け、生産性向上と人手不足解消を両立させる新しいモデルとして期待を寄せている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)