坪田ラボ、ドライアイ治療薬「TLM-001」Phase2a移行マイルストーンを達成

■MGD治療薬の開発進展、臨床第2相a試験へ移行

 坪田ラボ<4890>(東証グロース)は10月9日、マイボーム腺機能不全(MGD)を伴うドライアイ治療薬「TLM-001」について、マルホとのライセンス契約に基づきPhase2a試験への移行マイルストーンを達成し、条件に応じた受領を行ったと発表した。世界的に拡大するドライアイ市場において、新規作用機序を有する初の治療法創出に向けた重要な進展であり、同社の開発加速と成長戦略における節目と位置づける。

 MGDは涙液油層の不安定化により乾燥や炎症を引き起こす慢性疾患であり、患者数は国内外で増加している。坪田ラボはビタミンD関連物質の新たな作用を応用し、マイボーム腺機能を回復させる眼軟膏製剤「TLM-001」を開発している。本剤は涙液油層を安定化させ、目の乾きや異物感などの症状改善を目指すもので、高い新規性を有する。皮膚科領域に強みを持つマルホと共同で、日本、米国、欧州、アジアでの開発・商業化を推進している。今回のPhase2a移行は、両社連携による治療実用化への大きな一歩となった。

 マイルストーン収入は限定的ながら、開発は計画どおり順調に進展している。今回の成果は2026年3月期業績予想に織り込み済みで修正はないが、今後の追加マイルストーンやロイヤリティ収入により、中長期的な成長基盤の強化が見込まれる。同社はマルホとの協業を通じて臨床開発を加速し、アンメットメディカルニーズの高いMGDドライアイ領域で新たな治療選択肢を提供することを目指す。今後も企業価値向上と眼科領域での存在感拡大に取り組む方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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