大林組、米GCON社を完全子会社化、米国クリティカルエンバイロメント分野に本格参入

■AI普及で拡大する米国高機能施設建設需要に対応、アリゾナを中心に南西部市場へ展開

 大林組<1802>(東証プライム)は10月17日、米国子会社ウェブコーを通じて、アリゾナ州フェニックスに本社を置く建設会社GCON社(GCON, Inc.およびグループ2社)の全株式を取得することで合意したと発表した。GCON社はアリゾナ州を中心に10州でデータセンターや半導体製造、ヘルスケア、航空、教育、公共事業など多様な分野の建設を手掛ける。株式譲渡契約は10月2日に締結済みで、米国当局の承認を経て11月中旬以降に譲渡が完了する予定である。

 米国ではAIの普及を背景に、データセンターや半導体製造施設など高環境制御が求められるクリティカルエンバイロメント分野の建設需要が急増しており、とくに南西部地域では設備投資が活発化している。GCON社は同分野で豊富な施工実績を持ち、半導体製造施設の改修やコロケーター向けデータセンターの建設で高く評価されている。加えて、同社は設備工事分野に精通した人材を多数擁し、現場対応力にも強みを持つ。2024年度の売上高は約3億2500万ドル、従業員数は約200名である。

 大林グループは日本やアジアで同分野の施工実績を積み重ねてきた。今回のGCON社買収により、米国建設事業の中核であるウェブコーの基盤にGCON社のネットワークや顧客基盤、施工ノウハウを融合し、米国クリティカルエンバイロメント市場への本格参入を果たす。さらに、ウェブコーの拠点であるカリフォルニア州から隣接するアリゾナ州へと事業領域を拡大し、成長分野での事業強化とグローバルな企業価値向上を図るとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■昔ながらの味わいを現代風にアレンジ、全国スーパーなどで展開  第一屋製パン<2215>(東証スタ…
  2.  日清食品ホールディングス<2897>(東証プライム)傘下の日清食品は8月18日、「カップヌードル…
  3. ■世界が注目する学問を豊富な事例とイラストで紹介  学研ホールディングス<9470>(東証プライム…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■東京市場、リスクオンとリスクオフが交錯、安全資産関連株に注目  週明けの東京市場は、米国株反発に…
  2. ■公明党離脱ショック一服、臨時国会控え市場は模索  またまた「TACO(トランプはいつも尻込みして…
  3. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…
  4. ■総裁選関連株が再び脚光、政権交代期待が市場を刺激  今週の最注目銘柄は、さいか屋<8254>(東…
  5. ■金先物関連株、最高値更新で安全資産需要が強まる  日本取引所グループ<8697>は9月24日、今…
  6. ■石破首相辞任表明後も市場は急落回避、投資家の買い意欲継続  「一寸先」は、不確実で予測が難しい。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る