アスクル、ランサムウェア感染で受注・出荷システム停止、子会社アルファパーチェスにも影響波及

■個人情報流出の有無を調査中、復旧時期は未定

 アスクル<2678>(東証プライム)は10月19日、同社の情報システムがランサムウェアに感染し、受注および出荷システムが全面的に停止したと発表した。被害は法人向け通販サイト「ASKUL」「ソロエルアリーナ」および個人向け「LOHACO」に及び、すでに受け付けた注文の一部についてもキャンセル対応を行う。顧客情報や個人情報などの外部流出を含む影響範囲は調査中で、復旧の見通しは立っていない。アスクルは一刻も早い復旧を目指し対応を進めており、詳細が判明次第、改めて公表する方針を示した。

 影響はグループ企業にも及んでいる。子会社のアルファパーチェス<7115>(東証スタンダード)は20日9時、親会社アスクルのシステム障害について説明を行い、自社システムはアスクルと独立して運用されており、直接的な影響は受けていないと明らかにした。ただし、同社の総仕入高の6・3%をアスクルからの仕入が占めており、注残キャンセルや欠品の発生が懸念されるという。また、売上高の12・2%がアスクル向けであることから、障害の長期化が一定の業績影響を及ぼす可能性があるとした。ただし、その影響は「軽微」と想定しており、詳細は11月13日の第3四半期決算発表で報告する見通しである。

■無印良品ネットストアにも影響、サプライチェーン全体で混乱

 さらに、物流網を共有する外部企業にも波及が生じた。良品計画<7453>(東証プライム)が展開する無印良品のネットストアでは、同日21時以降、物流障害によりサイト閲覧や購入、マイページ機能、定額サービス申込などを停止している。ポイント付与遅延などの不具合も発生しており、再開時期は未定。同ストアはアスクルロジスティクスを配送の一部で活用しており、発生時刻や内容が一致することから、アスクルの障害が連鎖的に影響した可能性が指摘されている。今回の事案は、EC業界全体におけるサプライチェーンの脆弱性を改めて浮き彫りにしており、今後の復旧対応と再発防止策が注視される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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