中外製薬、米Rani社と経口抗体薬開発で提携、RaniPill技術導入し希少疾患領域を強化

■革新的経口投与カプセル「RaniPill」適用で患者負担軽減と新市場開拓へ

 中外製薬<4519>(東証プライム)は10月20日8時30分、米国のバイオ医薬品企業Rani Therapeutics,LLC(以下Rani社)と、Rani社の経口投与技術「RaniPill(ラニピル)」を用いた抗体医薬品の開発および商業化に関するライセンス契約を締結したと発表した。RaniPill技術は、従来注射剤としてしか投与できなかったバイオ医薬品を経口投与可能とする革新的なプラットフォームであり、中外製薬は自社の希少疾患向け抗体医薬品候補への適用を進める。両社は抗体エンジニアリング技術と経口製剤化技術を融合し、患者負担の少ない新しい治療法の創出を目指す。

 契約条件では、中外製薬がRani社に契約一時金として1,000万ドルを支払い、さらに技術移管や開発進捗に応じ最大7,500万ドル、商業化成功により最大1億ドルを追加支払う可能性がある。製品が上市された際には売上額に応じた1桁台のロイヤルティを支払う。また最大5つの標的分子に対し同様の契約条件で権利を拡大できるオプションを取得しており、全て行使した場合の総支払額は10億ドルを超える可能性があるという。なお、今回の契約は2025年12月期連結業績予想に影響しない。

 中外製薬の井川智之研究本部長は、「Rani社の技術は注射依存から経口治療への転換を促すものであり、当社の抗体エンジニアリング技術と融合することで新たな医療価値を創出できる」とコメントした。一方、Rani社CEOのタラット・イムラン氏は、「中外製薬との提携は、アンメットメディカルニーズの高い希少疾患・免疫疾患領域における治療変革の大きな一歩である」と述べ、両社の科学的知見の融合により、患者の生活の質を高める革新的経口抗体医薬の実現を目指すとした。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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