科研製薬、「サイトライン・ジャパン・アワード2025」で二冠達成

■対象期間中に革新的な業績を挙げた製薬企業に贈られる

 科研製薬<4521>(東証プライム)は23日、2025年10月21日に開催された「サイトライン・ジャパン・アワード2025」において、『Licensing Deal of the Year』ならびに『Pharma Company of the Year』を同時受賞したと発表した。

 同アワードは、英国のCiteline社が主催する日本の製薬・バイオテクノロジー業界における卓越した成果と革新性を称える、国内最大級の表彰イベント。英国発の「Scrip Awards」の日本版として、今年で4回目の開催となった。

 『Licensing Deal of the Year』は、特定の薬剤・プロジェクト・研究開発アセットをさらなる開発・販売のために他の企業へライセンス供与する取引(ディール)に対して表彰される。

 科研製薬は、2024年12月にJohnson &Johnsonと2型炎症性疾患(アトピー性皮膚炎、喘息など)に対する次世代の経口治療薬として開発中のSTAT6阻害剤(科研製薬の開発記号「KP723」)を含むSTAT6プログラムに関するライセンス契約を締結した。同契約の規模は、1948年の創業以来、最高額となる。今回、この大型導出案件が評価され、同賞の受賞に至った。

 『Pharma Company of the Year』は、日本の製薬およびバイオテクノロジー分野において対象期間中に革新的な業績を挙げた製薬企業に贈られる。

 科研製薬では、希少疾患領域におけるパイプライン拡充や海外展開の推進など、さまざまな取り組みを以下のとおり積極的に進めてきた。STAT6プログラムの導出に加えて、これらの取り組みが評価され、同賞を受賞した。

・炎症性腸疾患を対象疾患とする新規多重特異性抗体医薬「ND081」に関する共同研究
・STAT6プログラムの導出
・TYK2阻害剤「ESK-001」の導入
・米国企業Aadi Bioscience,Inc.の買収完了
・遺伝性血管性浮腫治療剤「セベトラルスタット」の導入

 今回の受賞は、2022年度に策定した10か年計画「長期経営計画2031」に基づく研究開発および海外展開の取り組みの一環であり、全社一丸となって推進してきた成果と位置づけられている。

 同社は今後も、「長期経営計画2031」の達成に向けて、研究開発とグローバル展開を加速させ、持続的な成長と企業価値の向上を目指すとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■地域と共に築いた「鮪解体ショー」で世界一の舞台へ  銚子丸<3075>(東証スタンダード)は、同…
  2. ■速乾・吸水機能を備えたブラ&ショーツ、11月7日から応援購入受付  グンゼ<3002>(東証プラ…
  3. 日産自動車 日産 NISSAN
    ■経営再建計画の一環として保有資産を最適化、20年間の賃貸借契約で本社機能維持  日産自動車<72…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…
  2. ■師走相場は最終レースさながら、勝ち負け分ける「掉尾の一振」に熱視線  師走である。礼節一点張りの…
  3. ■金利環境改善が銀行株に追い風、逆張りの買いも有力視  今週の当コラムは、銀行株に注目することにし…
  4. ■「トリプル安」も怖くない!?逆張りのバリュー株ローテーションからは銀行株になお上値余地  「神風…
  5. ■気温急低下がシーズンストック相場発進を後押し  今週のコラムでは、バリュー株選好の別の買い切り口…
  6. ■「押し」のAI株より「引き」のバリュー株選好で厳冬関連株の先取り買いも一考余地  「押してだめな…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る