ADR120S、アスリートメッドを子会社化、スポーツ医療と再生医療融合で新事業拡大へ

■リハビリと再生医療を組み合わせた次世代治療モデルを構築、CrymEX事業の臨床展開を推進

 ADR120S<3750>(東証スタンダード)は10月29日、アスリートメッド株式会社(東京都千代田区)の株式を取得し、子会社化すると発表した。両社は株式譲渡契約を同日締結し、譲渡実行日は2026年1月31日を予定する。ADR120Sは再生医療や細胞治療を軸とするメディカル事業を展開しており、今回の子会社化により、スポーツ医療分野での臨床知見を取り込む体制を整える。

 同社グループは子会社ADRセラピューティクスを通じて、細胞治療や医療機器開発を推進してきた。2022年には男性腹圧性尿失禁治療向け「セルーション セルセラピーキットSUI」が製造販売承認を取得。さらに2025年には高濃度エクソソーム含有液生成技術の独占的実施権を獲得し、CrymEX事業を開始している。今回、リハビリテーションを主軸にスポーツクリニックを運営するアスリートメッド社の臨床現場と連携することで、CrymEXの社会実装を加速させる狙いがある。

 アスリートメッド社は鹿島アントラーズや西武ライオンズなどのチームと提携し、スポーツリハビリ分野で高い専門性を有する。橋本征道社長は「CrymEXを通じて“再び動ける身体”の実現を目指す」と述べ、石嶋正幸社長も「科学的根拠に基づく新しいリハビリ医療を広げたい」とコメントした。取得後の持株比率は71.5%で、残る株式はSPARKLE(15%)、キヤノンメディカルシステムズなどが保有する。今後、スポーツ医学と再生医療を融合した治療モデルの構築を進める方針である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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