三井住友建設、採卵鶏ふん活用の無排水型バイオガスプラント実証運転を開始

■高窒素原料の新処理技術で再生エネルギー創出、養鶏業の経営支援へ

 三井住友建設<1821>(東証プライム)は10月29日、採卵鶏ふんを活用した無排水型バイオガスプラントの実証運転を開始したと発表した。環境省が進める「地域共創・セクター横断型カーボンニュートラル技術開発・実証事業」の一環で、令和4年度から「採卵鶏ふんを単一原料としたエネルギー回収技術の開発」に取り組んでいる。従来は処理困難だった高窒素原料の採卵鶏ふんから再生可能エネルギーを創出し、商用化を視野に安定した窒素除去と無排水型メタン発酵を実現した。

 国内では年間約800万トンの採卵鶏ふんが発生しており、従来の高速堆肥化方式は高エネルギーコストを要し、養鶏業の収益を圧迫してきた。卵やたい肥価格の低迷、飼料やエネルギーの高騰が重なる中で、同社はエネルギーコスト削減と再資源化を両立する技術として開発を推進した。今回のプラントは、高窒素環境での発酵阻害を克服するため、窒素除去用の前処理システムと、発酵残渣液を原料投入槽へ再循環させる仕組みを導入。これにより排水を発生させない新たな処理プロセスを確立した。

 同社はこの技術を、脱炭素社会の実現に向けた地域共創の手段と位置づける。今後は養鶏事業者や再生可能エネルギー関連事業者との連携を拡大し、持続可能な畜産経営モデルの構築と社会実装を目指す方針である。建設・処理コストの低減により、バイオガス事業の実用化を後押しし、地域循環型エネルギーシステムの発展に寄与するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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