マクセル、IoT主電源向けコイン形全固体電池「PSB2032」を開発

■従来品比約4倍の大容量、広い放電温度範囲と高信頼性を確保

 マクセル<6810>(東証プライム)は12月16日、IoTデバイスの主電源用途に使用可能なコイン形全固体電池「PSB2032」を開発したと発表した。外径20mm、高さ3.2mmのコイン形で、12月下旬から順次サンプル提供を開始する。労働人口減少を背景に、インフラ設備や工場でIoTやAIを活用した省人化・効率化ニーズが高まる中、長期間安定して稼働する高信頼電源への需要に応える。

 同製品は、通信機能を備えたIoTセンサーデバイスの主電源を想定し、標準容量35mAhを確保した。量産中のセラミックパッケージ型全固体電池「PSB401010H」と比べ、容量は約4倍に拡大した。高密閉性を維持し、放電時-50~+125℃の広い温度範囲、高い信頼性と安全性といった全固体電池の特長を継承している。

 また、「PSB401010H」がリフロー実装向けであったのに対し、「PSB2032」は接続端子付きタイプとし、小型機器への実装に対応した。マクセルは今後、高信頼性・高耐熱・高出力・大容量を軸に全固体電池の開発を進め、ワイヤレス給電やエナジーハーベスティング技術と組み合わせたモジュール化も検討し、社会課題解決と持続可能な社会の実現に貢献する方針だ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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