【業績でみる株価】京進の15年5月期は4%増益、来期も2ケタ増益が期待、株価は評価不足

業績で見る株価

京進<4735>(東2・売買単位100株)は値幅、期間ともに調整一巡感が台頭。好業績を買い材料に値動きに弾みがつこう。当面は9月高値366円奪還が目標となる。

主力事業の学習塾が堅調に推移しているうえに、新規事業の開拓・育成が順調なことから収益は向上。大手予備校の代々木ゼミナールが受験人口の減少と、現役志向の強まりで、事業規模を縮小したのとは対照的に、同社は順調に推移している。これは同社の「自立できる人の育成」「自ら学ばせる指導」が功を奏している格好といえよう。今期上期に個別指導教室京進スクール・ワンのフランチャイズ教室を2校開校し、全体で104校となった。

また、新規事業として積極的に日本語教育事業の育成に取り組んでいる。新宿校、秋葉原、京都駅前で教室を展開。受講生は増加の一途にある。また、このほどミャンマーにも日本語学校を設立(最大首都ヤンゴン)した。さらに、今年8月に保育事業部においてビーフェアを子会社化するなど、同事業部の売上高アップを図っている。

こうしたことから、2015年5月期の業績は売上高106億7600万円(前期比5.2%増)、営業利益3億9500万円(同41.3%増)、経常利益3億6500万円(同38.6%増)、当期純利益1億5500万円(同2.1倍)を確保する見込みだ。予想一株当たり利益は18円48銭(前期8.8円)にアップする。配当は年7円(同6円60銭)に増配する方針である。

そして、続く来期は売上高116億円(今期予想比8.7%増)前後、営業利益4億7000万円(同19.0%増)前後を達成できるという見方が出ている。この時点での予想一株当たり利益は23円前後に高まることになる。

株価は2014年9月に収益アップなどを高評価して棒上げした。それまでの200円前後のもみ合いを一気に上放れて9月16日には366円まで買い進まれた。その後、急騰の反動で再び200円台の半ば前後での推移となっている。しかし、ここにきて調整期間が約3カ月間続き、値幅調整も完了。2部銘柄という事もあって、出来高は薄いものの今後、値ごろ感からの買いが入り、本格的な上昇パターンを描く可能性がある。来期の予想一株当たり利益に基づいたPER11倍という実力からして時価近辺の下値リスクは薄く、中長期保有銘柄としても最適だ。

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