【編集長の視点】ケイアイスター不動産は下げ過ぎとして内需系直近IPO株買いが再燃し反発

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【編集長の視点】ケイアイスター不動産は下げ過ぎとして内需系直近IPO株買いが再燃し反発

 ケイアイスター不動産<3465>(東2)は、8円高の1085円と3日ぶりに反発して始まり、今年1月21日につけた上場来安値1006円から底上げをしている。同社株は、昨年12月24日に公開価格1200円で新規株式公開(IPO)されたばかりで、年明け後に世界同時株安が波及して上場来安値まで突っ込んだが、PBRは1倍ソコソコ、PERは5倍台は下げ過ぎとして直近IPO株買いが再燃している。また今3月期配当を53円と予定していることから、4.8%と高配当利回りとなる配当権利を取る買い物も下値に交錯し、きょう28日に日経平均株価が、前日の米国株安が響いて221円安と急反落し再びフシ目の1万7000円台を割ってスタートしているなかにあって、内需株人気を高めている。

■「はなまるハウス」などの注文住宅販売は群馬県内で連続してトップ

 同社は、東京都、埼玉県、群馬県、栃木県、茨城県を中心に世帯収入が、300~500万円の若年層の一次取得者向けに低価格の分譲住宅や注文住宅を開発・販売しているホームビルダーで、群馬県内の注文住宅販売部門では連続して第1位になるなど高実績を上げてきた。注文住宅では、規格型注文住宅「はなまるハウス」と自由型注文住宅「ケイアイカーザ」を展開、通常は90日程度かかる工期を70日に短縮するなど建築コストを抑制し低価格で環境に配慮するなどの高品質の物件を提供している。

 今3月期業績は、分譲住宅事業では販売棟数を前期比220棟増の994棟を計画し、販売価格も東京地区の増加により上昇、注文住宅事業では、規格型住宅へシフトすることから同8棟減の301棟と計画して大幅増益を予想、売り上げ363億円(前期比12.2%増)、経常利益18億円(同56.1%増)、純利益12億5000万円(同2.04倍)として、配当は、53円(前期実績30円)と増配を予定している。

■「小さく産んで大きく育てる」IPO株の投資鉄則通りに超低PER・PBRを修正

 株価は、公開価格1200円に対して1282円で初値をつけ上場来高値1318円まで上ぶれたものの、東証2部株は、IPO株としては人気薄で同社自体がオールドエコノミー業種に属することから公開価格近辺で推移、年明け後は、上場来安値1006円に突っ込んだ。PERは5倍台、PBRは1倍ソコソコ、配当利回りは4.88%と超割安であり、IPO株投資の鉄則の通りに下値から「小さく産んで大きく育てる」底上げトレンドに拍車をかけよう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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