【編集長の視点】フィットは上場来安値から続伸、独自ビジネスモデルを再評価して下げ過ぎ直近IPO株買いが増勢

編集長の視点

 フィット<1436>(東マ)は、25円高の1449円と続伸して始まり、今年3月18日につけた上場来安値1362円からの底上げ幅を拡大させている。同社株は、今年3月11日に公開価格1890円で新規株式公開(IPO)されたばかりで、公開価格を下回って初値をつけ上場来安値まで売られたが、住宅事業とエナジー事業を展開する独自のビジネスモデルを再評価して下げ過ぎ直近IPO株買いが増勢となっている。エナジー事業では、今年4月1日から電力小売完全自由化がスタートすることも、関連思惑を高めている。

■住宅事業と環境事業を融合させ有望投資物件を提供し豊かなライフスタイルを実現

 同社は、企業理念の「がんばらなくても住まいが持てる時代を創る」に基づき、住宅建設後の豊かなライフスタイルを実現するために、住宅事業と不動産事業、環境事業を融合させる事業展開を進めている。住宅事業と不動産事業では「いえとち本舗」、環境事業では小型太陽光発電施設(コンパクトソーラー発電所)やソーラーパネルなどを販売する「投資の窓口」を全国にフランチャイズ展開している。住宅事業でも、太陽光発電設備を搭載した規格住宅「ソーラーリッチハウス」などを販売し、売電収入を図って購入世帯の住宅ローン負担などを軽減するなど豊かなライフスタイルにつなげている。

 店舗展開は、昨年12月末現在で「いえとち本舗」が直営店舗8店舗、フランチャイズ店舗27店舗の合計35店舗、「投資の窓口」が同じく直営店3店舗を含めて合計22店舗となっている。エナジー事業では、土地とコンパクトソーラーのセット販売を行い、設置実績は四国350カ所に及び、表面利回りは10%以上を目標として投資用物件でも有望で、売上高構成も、前期実績で約61%に達した。また住宅事業でも、投資用の規格戸建賃貸住宅「フィットセル」も展開、賃貸収入・売電収入により投資コストを低減しており、同事業は、売り上げの約37%を占めた。

 業績も好調に推移し、今3月期業績は、売り上げ85億円(前期比20.9%増)、営業利益12億3500万円(同11.9%増)、経常利益12億円(同10.0%増)、純利益7億8000万円(同9.2%増)と予想している。今年4月から電力小売完全自由化が行われることになっており、再生可能エネルギーの固定価格買取制度の動向にもよるが、関連して来期以降の業績期待も高まってくる。

■PERは6倍台で「小さく産んで大きく育てる」絶好のチャンスを示唆

 株価は、公開価格1890円を149円下回る1741円でつけ1772円と上ぶれたものの、IPOラッシュが響いて上場来安値まで売られた。PERは6倍台と明らかに評価不足で、IPO株投資の投資鉄則の「小さく産んで大きく育てる」チャンス到来を示唆している。まずは公開価格奪回に進もう。(本紙編集長・浅妻昭治)

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