【業績でみる株価】淀川製鋼所の17年3月期第1四半期は大幅増益、高進捗率で通期増額余地

 淀川製鋼所<5451>(東1)が8月2日発表した17年3月期第1四半期連結業績は大幅増益だった。利益進捗率が高水準で通期予想に増額余地がありそうだ。株価は年初来高値圏で堅調に推移している。好業績を評価して15年6月高値を目指す展開だろう。

■通期予想据え置きだが、価格改定も寄与して増額余地

 17年3月期第1四半期連結業績は前年同期比14.6%減収、2.4倍営業増益、71.6%経常増益、3.1倍最終増益だった。

 市況軟化や円高の影響で減収だが、タイおよび中国の子会社の損益が改善した。さらに棚卸資産の評価による収益押し上げも寄与して大幅増益だった。売上総利益率は20.8%で同7.1ポイント上昇した。営業外では為替差損が増加したが、特別損失では投資有価証券評価損が減少した。

 通期会社予想を据え置いたが、第1四半期の進捗率は売上高24.0%、営業利益40.2%、経常利益37.0%、純利益31.5%で利益進捗率が高水準だ。海外市況が底入れし、8月1日発表した鋼板価格改定(全品種10%以上改定)効果も期待される。通期増額余地がありそうだ。

■株価は好業績を評価して15年6月高値目指す

 株価は年初来高値圏2700円近辺で堅調に推移している。今期予想連結PERは14~15倍近辺で割高感はない。好業績を評価して15年6月高値2935円を目指す展開だろう。

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