【株式評論家の視点】日本ハウスホールディングスは創業50周年で積極展開、配当利回り妙味が増す

株式評論家の視点

 日本ハウスホールディングス<1873>(東1)は、創業以来、木造注文住宅にこだわり、お客様満足を指向する企業文化を経営理念とし、日本家屋の伝統的な技術である木造軸組工法に先進の「新木造システム」を組み合わせることにより、地域の気候風土・文化を踏まえつつ高強度で高品質・高機能な新しい日本の住まいを提供し、住宅事業を通じて日本の住文化に貢献することにより企業価値を高めることを基本方針としている。

 今2017年10月期を初年度とした中期経営計画「飛躍3か年計画 ジャンプ編」では、グループの中核事業である住宅事業において、檜の柱を使用し耐震・制震性に優れた住宅構造へのこだわり、高断熱・高気密の住宅基本性能と太陽光発電標準装備によるエネルギー自給自足へのこだわり、感謝訪問と24時間対応コールセンターの自社運営による安全と安心へのこだわりの「3つのこだわり」を基本方針とし、「やまとシリーズ」・「J・シリーズ」などの主力商品を中心とした販売推進に取り組んでいる。また、ホテル事業においては、リニューアル投資と新規施設の開設(ホテル森の風「那須」18年秋オープン予定)を中心に、ビール事業においては生産ラインの増設等、積極的な設備投資を図り、グループ全体として更なる収益力向上を目指し、株主価値の向上に注力している。

 今17年10月期第2四半期業績予想は、売上高が200億円(前年同期比25.6%増)、営業損益が4億円の黒字(同8億1800万円の赤字)、経常損益が3億円の黒字(同9億4200万円の赤字)、最終損益が2億円の黒字(同10億7400万円の赤字)と黒字転換を見込む。

 今17年10月期業績予想は、売上高が480億円(前期比4.4%増)、営業利益が39億円(同1.1%増)、経常利益が37億円(同1.4%増)、純利益が29億円(同3.0%増)を見込む。年間配当予想は(第2四半期末10円、期末10円)の5円増配を予定している。

 株価は、昨年6月17日につけた昨年来の安値295円から同10月11日高値439円と買われた後、同11月9日安値364円まで調整を挟んで1月11日に昨年来の高値529円と上昇。その後、高値圏で頑強な動きとなっている。「創業50周年記念商品」を含む新商品の販売、積極的な事業展開が注目されるほか、政府が中古住宅の売買やリフォームの市場を13年の11兆円から25年に20兆円まで増やす目標を掲げており、介護保険が適用されるリフォームの拡大が見込まれる。今期予想PER8倍台と割安感があり、配当利回り4%の500円が下値として強く意識されており、小甘い場面は買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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