【業績でみる株価】タケエイは年初来高値更新の展開、18年3月期第1四半期大幅増益で通期予想に増額余地

 建設関連産業廃棄物の中間処理、再資源化、最終処分を主力として、木質バイオマス発電事業も展開しているタケエイ<2151>(東1)の18年3月期第1四半期は大幅増益だった。そして通期予想に増額余地がありそうだ。株価は年初来高値更新の展開だ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。

■18年3月期第1四半期大幅増益で通期予想に増額余地

 7月28日発表した18年3月期第1四半期(4月~6月)の連結業績は、売上高が前年同期比15.7%増の70億99百万円、営業利益が2.3倍の5億52百万円、経常利益が2.4倍の5億10百万円、純利益が3.7倍の2億86百万円だった。

 主力の廃棄物処理・リサイクル関連事業では、首都圏の再開発案件を中心に取扱量が順調に増加した。再生可能エネルギー事業では岩手県花巻市の木質バイオマス発電所が本格稼働し、子会社の富士車輛の収益改善も寄与して大幅増益だった。

 通期の連結業績予想は売上高が17年3月期比10.8%増の310億円、営業利益が12.5%増の27億円、経常利益が12.1%増の25億50百万円、純利益が22.1%増の15億20百万円としている。廃棄物処理・リサイクル関連事業における大型建設工事の進展、取扱量の増加、価格改定、再生可能エネルギー事業における2ヶ所(津軽、花巻)の発電所のフル稼働などで2桁増収増益予想である。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高22.9%、営業利益20.4%、経常利益20.0%、純利益18.8%である。期初時点で下期偏重の計画であることも考慮すれば順調な水準と言えるだろう。また需要が高水準であることも考慮すれば通期予想に増額余地がありそうだ。

■株価は年初来高値更新の展開、好業績評価して上値試す

 なお17年1月19日公表の自己株式取得(取得株式総数の上限50万株、取得価額総額の上限5億円、取得期間17年2月1日~18年1月31日)については、7月31日時点の累計で9万9700株取得している。

 株価は年初来高値更新の展開となって8月7日には1260円まで上伸した。週足チャートで見ると13週移動平均線がサポートラインとなりそうだ。好業績を評価して上値を試す展開が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る