リンクアンドモチベーションは自律調整一巡して上値試す、18年12月期2Q累計大幅増益と順調、通期も大幅増益予想

株式市場 銘柄

 リンクアンドモチベーション<2170>(東1)は、組織・人事分野中心に「従業員のモチベーション」にフォーカスした経営コンサルティング会社である。18年12月期第2四半期累計は大幅増収増益と順調だった。通期も大幅増収増益予想、そして連続増配予想である。株価は上場来高値圏から反落したが、自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。

■「従業員のモチベーション」にフォーカスしたコンサルティング会社

 組織・人事分野中心に「従業員のモチベーション」にフォーカスした経営コンサルティング会社である。

 事業区分は、コンサル・アウトソース事業およびイベント・メディア事業の組織開発Div、キャリアスクール事業および学習塾事業の個人開発Div、ALT(小中高校の外国語指導講師)配置事業および人材紹介・派遣事業のマッチングDiv、そして資金と組織の両面からベンチャー企業をサポートするベンチャー・インキュベーションとしている。

 重点指標として組織開発Divでは、企業と従業員のエンゲージメント状態を数値化して改善を支援する「モチベーションクラウド」の20年2000件(年間約40億円規模)の導入、IT人材育成講座「アビバプロ」の19年末70講座の開発を目指している。個人開発Divでは、ハイエンド層を対象に「ロゼッタストーン」ブランドの英会話教室を新規展開している。

 18年1月米国で福利厚生サービスを展開するFond社に出資、18年2月全世界でマイクロファイナンスの展開を目指す五常・アンド・カンパニーに出資、18年3月「モチベーションクラウド」導入数が500件を突破した。

 なお8月8日にはNTTコミュニケーションズと、出資先であるPhone Appli社の株式売却契約を締結した。ベンチャー・インキュベーション事業における第4号のイグジット案件となる。

■18年12月期2Q累計大幅増益と順調、通期も大幅増益予想

 18年12月期連結業績(IFRS)予想については、売上収益が17年12月期比10.3%増の407億円、営業利益が22.4%増の41億20百万円、親会社所有者帰属当期利益が20.0%増の25億30百万円、配当予想が60銭増配の年間6円80銭(四半期配当)としている。

 第2四半期累計は、売上収益が前年同期比10.8%増の199億85百万円、営業利益が31.4%増の21億15百万円、親会社所有者帰属当期利益が35.2%増の13億74百万円だった。組織開発Divが13.6%増収、個人開発Divが16.3%増収、マッチングDivが6.7%増収と伸長し、過去最高業績を更新した。

 通期ベースでも、収益性の高い組織開発Divが牽引して大幅増収増益・連続増配予想である。通期予想に対する第2四半期累計の進捗率は売上高49.1%、営業利益51.3%と順調である。働き方改革に対する企業の取り組み活発化も背景に収益拡大基調が期待される。

■株価は自律調整一巡して上値試す

 株価は6月の上場来高値1484円から反落したが、26週移動平均線がサポートラインとなって上昇基調を維持している。8月10日の終値は1257円、今期予想連結PERは約52倍、時価総額は約1421億円である。自律調整一巡して上値を試す展開が期待される。

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