【業績でみる株価】モバイルファクトリー下値を固める展開、今期は2ケタ増益

業績で見る株価

モバイルファクトリー<3912>(東マ・売買単位100株)は、位置情報連動型ゲームの好調などで、15年12月期は前期比14.2%の営業増益を確保すると会社側では予想している。

事業はソーシャルアプリサービスとコンテンツサービスを両輪としている。ソーシャルアプリサービスの主力は位置情報連動型ゲームで、無償で集客が可能であるために小売業者や電鉄会社、さらには各地方自治体などが積極的に採用。最近では地域振興のイベントに絡んで来客増に威力を発揮するとしてにわかに注目されはじめている。

また、コンテンツサービス事業を支えているのは着メロも市場拡大(2014年度は前年比68%増の135億円)を受けて好調に推移している。こうしたことから2015年12月期は売上高16億3300万円(前期比6.1%増)、営業利益2億4100万円、経常利益2億3400万円(同10.3%増)、当期純利益1億4700万円(同24.8%増)と増収2ケタ台の増益を確保すると会社側は発表している。

同社は2015年3月に東証マザーズに新規上場したばかりだが、株価は4月1日に3840円の高値を付けた後、2600円前後まで下げている。2日に東証が同社株に対して3日から日々公開銘柄に指定すると発表し、こうした信用取引規制に伴って商いに悪影響を与えるのではないかとの懸念から、売りが先行しているもようだ。

また、業績も2ケタ台の増益とはいえ、PERも約40倍と決して割安とはいえず、株価が本格的に出直るには、業績の増額修正や、新規サービスの開始など、新しい材料の出現が必要かも知れない。しばらくは下値を模索する展開となろうが、同社の将来性は明るく、飛躍の期待できる銘柄だけに、中期投資のスタンスなら下値を丹念に拾うのもいいだろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る