ヤマシタヘルスケアHDがストップ高、5月決算の営業利益予想などを一転増益に修正

株式市場 銘柄

■当初は一般管理費の増加などで減益を想定していたが、主事業好調で物流改革も奏功

ヤマシタヘルスケアホールディングス(ヤマシタヘルスケアHD)<9265>(東1)は7月5日、買い気配のままストップ高の1545円(300円高)で始まり、一気に年初来の高値を更新した。4日の取引終了後、2019年5月期の連結営業・経常利益、および配当予想の大幅な増額修正を発表し、注目集中となった。10時にかけても1545円(300円高)前後で大商いとなっている。

■営業利益の予想は従来予想を72%増額修正

 19年5月期の連結営業利益の見通しは従来予想を71.7%増額して5.27億円の見込み(同14.3%の増加)とした。営業体制の強化などが奏功したほか、医療機関の設備投資需要の回復など、市場環境の好転もみられ、中核事業である医療機器販売業の全事業分野において、前年実績を上回る展開となった。連結売上高は従来予想を3.3%増額して615.33億円の見込み(前期比では4.8%の増加)とした。

■新設した物流部門の統括部署MAL中心に物流の効率化やコスト削減に取り組む

 当初、利益面では、人件費や物流コスト、一般管理費の増加等により各利益とも減益を想定していたが、物流部門の統括部署として新設したMAL(Medical Active Logistics)事業部が中心となり、物流センターとSPDセンターの連携強化による物流の効率化やコスト削減に取り組んだことから、経費面で期初予想を下回る見込となった。

 特に、主力事業分野である一般機器分野については、放射線関連機器や手術関連機器等、低侵襲治療分野については、サージカル備品やIVE(内視鏡処置用医療材料)等を中心に売上が期初予想を上回って推移し、一般消耗品分野についても、SPD事業における医療材料、消耗品の売上が期初予想以上に増加した。

 こうした推移を受け、5月期末配当は従来予想の1株当たり24.0円を40.0円の予定に大幅増配とした。前期実績は24円ちょうどだった。(HC) 

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る