サンコーテクノが自穿孔型拡底式あと施工アンカーを開発

■支圧力による固着機能でアンカーボルトの破断強度に達する強い引張力を発揮

サンコーテクノ<3435>(東2)は、アンカーが拡底部の削孔と拡張を行う自穿孔型拡底式(じせんこうがたかくていしき)あと施工アンカーを開発した。

同社は、オールアンカーを開発し、あと施工アンカー業界のリーディングカンパニーとして事業拡大を継続してきたが、今回、自穿孔型拡底式あと施工アンカーを開発したことから業界の注目が集まっている。

近年、インフラ業界では、より安全で強固なアンカーが求められており、従来のあと施工アンカーとは違い、孔底で大きく拡張させ支圧力によって固着する金属系拡底式アンカーの使用が広がりはじめた。

同社が開発した自穿孔型拡底式あと施工アンカーは、母材にドリルで孔をあけ、アンカーを差し込み、回転・打撃力により、アンカーの先端に埋め込まれたチップが拡底部を切削しながら拡張する。そのため、必要ツールも少なく短時間で簡単に施工できる。また、専用ツールを用いることで母材からアンカーを簡単に抜き取ることも出来るため、インフラ設備の留付けだけでなく、その後の撤去にも適しているといえる。

1960年、1970年代の高度経済成長時代に作られたインフラが老朽化していることから、現在まで数多くのインフラ整備がなされてきたが、経年劣化は進んでおり、インフラ構造物の維持管理・補修が行われている。

加えて、最近の気候変動により、従来は安全と見られていた基準が、安全と言えないような状況になっている。例えば、直近では、千葉県を襲った台風15号では、送電線の鉄塔が2塔倒れ、その他、多くの電柱がなぎ倒されたことで長期間の停電が続いていた。この様な例もあることから、同社が開発した自穿孔型拡底式あと施工アンカーはより安全を担保するものとして今後、インフラ工事での採用が促進するものと思われる。

なお、自穿孔型拡底式あと施工アンカーは、10月8日、9日に開催される「ハイウェイテクノフェア2019」と11月27日から29日に開催される「第6回鉄道技術展」に展示される。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る