パイプドHDは21年2月期2Q累計増益、通期上振れ余地

(決算速報)
 パイプドHD<3919>(東1)は9月30日の取引時間終了後に21年2月期第2四半期累計連結業績を発表した。新型コロナウイルスの影響を受けたが、全体として増益を確保した。通期予想を据え置いたが、後半の緩やかな回復も考慮すれば上振れ余地がありそうだ。株価は戻り高値圏だ。第2四半期累計の順調な進捗率を好感して上値を試す展開を期待したい。

■21年2月期2Q累計増益、進捗率順調で通期上振れ余地

 21年2月期第2四半期累計の連結業績は、売上高が前年同期比0.5%減の29億74百万円、営業利益が1.5%増の5億53百万円、経常利益が1.0%増の5億57百万円、純利益が4.8%増の3億62百万円だった。

 新型コロナウイルスによる商談長期化、キャンペーン中止、広告出稿停止などで販促CRMソリューション事業(9.2%減収)や広告事業(0.8%減収)が影響を受けたが、主力の情報資産プラットフォーム事業(1.5%増収)が堅調に推移し、全体として増益を確保した。

 通期の連結業績予想(6月30日にレンジ予想下限値を上方修正、9月2日に特別利益計上で純利益を上方修正)は据え置いて、売上高が58億円~62億円(20年2月期比6.6%減~0.1%減)、営業利益が10億円~12億円(28.1%減~13.7%減)、経常利益が10億円~12億円(28.7%減~14.4%減)、純利益が7億円~8億円(1.7%増~16.3%増)としている。

 第2四半期累計の進捗率は通期予想レンジ下限値に対して売上高51.3%、営業利益55.3%、上限値に対して売上高48.0%、営業利益46.1%となる。後半の緩やかな回復も考慮すれば上振れ余地がありそうだ。なお特別利益に投資有価証券売却益を約2億80百万円(為替レート1米ドル=105円の場合)計上予定である。

■株価は上値試す

 株価は戻り高値圏だ。総選挙関連で人気化の動きを強めている。第2四半期累計の順調な進捗率を好感して上値を試す展開を期待したい。9月30日の終値は1803円、時価総額は約147億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■山口県周南市で始動、燃料電池の定置型電源活用で脱炭素電力供給を検証  ホンダ<7267>(東証プ…
  2. ■LINEリサーチ発表、上半期トレンド総括と最新6月期の動向  LINEヤフー<4689>(東証プ…
  3. ■休廃業・解散は減少も淘汰続く、新興市場の課題鮮明に  東京商工リサーチは7月31日、国内ドローン…
2025年10月
 12345
6789101112
13141516171819
20212223242526
2728293031  

ピックアップ記事

  1. ■自民党人事でハト派ムード先行、逆張りで妙味狙う投資戦略も  今週の当コラムは、ハト派総裁とタカ派…
  2. ■総裁選関連株が再び脚光、政権交代期待が市場を刺激  今週の最注目銘柄は、さいか屋<8254>(東…
  3. ■金先物関連株、最高値更新で安全資産需要が強まる  日本取引所グループ<8697>は9月24日、今…
  4. ■石破首相辞任表明後も市場は急落回避、投資家の買い意欲継続  「一寸先」は、不確実で予測が難しい。…
  5. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  6. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る