エイトレッドは23年3月期も2桁増益で連続増配予想

(決算速報)
 エイトレッド<3969>(東証スタンダード)は4月21日の取引時間終了後に22年3月期業績(非連結)を発表した。ワークフロー需要拡大や製品機能強化などで主力製品の導入企業数が順調に増加して2桁増益だった。そして23年3月期も2桁増益で連続増配予想としている。DXの流れも背景として収益拡大基調だろう。株価は2月の年初来安値圏から急反発している。足元は戻り一服の形となったが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。

■22年3月期2桁増益・増配、23年3月期も2桁増益で連続増配予想

 22年3月期の業績(非連結、収益認識会計基準適用だが損益への影響なし)は、売上高が21年3月期比9.8%増の21億13百万円、営業利益が15.9%増の9億07百万円、経常利益が14.9%増の9億08百万円、当期純利益が12.8%増の6億04百万円だった。配当は21年3月期比2円増配の22円(第2四半期末11円、期末11円)とした。

 テレワークや在宅勤務等によるワークフロー需要の拡大、新規販売パートナーの開拓、ワークフローソフトウェアの機能強化などで、主力製品の導入企業数が順調に増加して増収・2桁増益だった。

 製品別の売上高は、2本柱である大手・中堅企業向けパッケージ型のAgileWorksが10.4%増の9億85百万円、クラウドサービスのX-point Cloudが23.1%増の7億39百万円と、いずれも大幅に伸長した。パッケージ型のX-pointは、クラウドサービスへの移行に伴って27年3月に製品サポートを終了するため、新規ライセンス販売が減少して9.9%減の3億87百万円だった。

 四半期別に見ると、第1四半期は売上高が4億89百万円で営業利益が2億04百万円、第2四半期は売上高が5億40百万円で営業利益が2億64百万円、第3四半期は売上高が5億37百万円で営業利益が2億07百万円、第4四半期は売上高が5億47百万円で営業利益が2億32百万円だった。

 23年3月期の業績(非連結)予想は売上高が22年3月期比10.7%増の23億40百万円、営業利益が10.7%増の10億05百万円、経常利益が10.6%増の10億05百万円、当期純利益が14.5%増の6億92百万円としている。配当予想は22年3月期比2円増配の24円(第2四半期末12円、期末12円)としている。連続増配である。

 売上面では、パッケージ型のX-pointはクラウドサービスへの移行に伴って22年3月に新規ライセンス販売を終了したため減少するが、2本柱であるAgileWorksとX-point Cloudの導入企業数が増加して、全体で2桁増収を見込む。利益面では、売上拡大やサポート体制強化に伴う人員の増加、製品機能強化のためのソフトウェア償却費の増加、クラウドサービス拡大に伴うクラウドインフラ費用の増加などを見込むが、増収効果で吸収して2桁増益予想としている。

 なおパッケージ型のX-pointは、クラウドサービスへの移行に伴って22年3月に新規ライセンス販売終了、25年3月に通常サポート終了、27年3月に延長サポート・追加ライセンス販売終了する。AgileWorksへのアップセル、またはX-point Cloudへの移行を促進する。DXの流れも背景として収益拡大基調だろう。

■株価は上値試す

 株価は2月の年初来安値圏から急反発している。足元は利益確定売りで戻り一服の形となったが、好業績を評価して上値を試す展開を期待したい。4月21日の終値は2161円、今期予想PER(会社予想のEPS92円53銭で算出)は約23倍、時価総額は約162億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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