ツインバードは急反落だが後場は戻す場面をみせて売り買い交錯

■米モデルナ社の新型コロナワクチン「通常の冷蔵庫で保管可能」とされ期待に水だが

ツインバード工業<6897>(東2)は.11月17日の前場、一時ストップ安の1505円(400円安)をつける場面があり急反落となった。しかし後場は1667円(238円安)まで戻す場面をみせ、売り買い交錯となっている。

 新型コロナワクチンの冷蔵保管・輸送用フリーザーボックスが注目され、連日急伸してきたが、米モデルナ社が新型コロナワクチンの臨床試験で94.5%の有効性を示したとの報道が伝えられた中で、「モデルナ社は、通常の冷蔵庫の温度で30日間安定していることを新たなデータが示したと発表した」(ブルームバーグニュース2020年11月17日9時13分)などとされ、期待や思惑に水を差される格好になった。

 ツインバードは、10月に米国から前期の2倍規模の受注を得ていると発表し、米国では新型コロナワクチンの保管・輸送に関する全米規模のインフラ整備(コールドチェーン)が計画されていることを示唆した。株価はその後、米ファイザーやイーライリリーのワクチンの開発進展の報道が続いたことなどで、11月9日の800円台から16日には1900円強まで急騰した。

 今回の報道では、モデルナ社のワクチンは通常の冷蔵庫で保管できるとされたが、市場関係者の中には、「通常の冷蔵庫では30日間程度しかもたないということになる」と受け止めて引き続き将来的な需要拡大に期待をつなぐ様子がある。(HC)

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