【銘柄診断】シャノンは反発の動き、21年10月期大幅増収増益予想、さらに上振れの可能性

銘柄診断

 シャノン<3976>(東マ)はマーケティングクラウドを展開している。21年10月期は主力サービスが伸長して大幅増収増益予想としている。さらに上振れの可能性がありそうだ。収益拡大を期待したい。株価は4月の年初来高値圏から反落して水準を切り下げたが、調整一巡して反発の動きを強めている。好業績を見直して戻りを試す展開を期待したい。

■クラウド型マーケティングソリューションを展開

 シャノンマーケティングプラットフォームをコア技術として、企業のマーケティング課題を解決するクラウド型のマーケティングソリューションを展開している。

 売上区分はMA(マーケティングオートメーション)サービスのMAサブスクリプション、MAプロフェッショナルサービス、およびEM(イベントマーケティング)サービスとしている。

 中期成長に向けて、MAサブスクリプション売上拡大、20年12月設立の子会社ZIKUのバーチャルイベントサービスの開発を推進している。

■21年10月期大幅増収増益予想、さらに上振れの可能性

 21年10月期連結業績予想は、売上高が20年10月期比20.1%増の21億46百万円、営業利益が44.7%増の58百万円、経常利益が73.5%増の63百万円、親会社株主帰属当期純利益が42.1%増の80百万円としている。

 売上高の計画は、MAサブスクリプションが10.0%増の10億70百万円、MAプロフェッショナルが36.6%増の5億40百万園、EMが28.3%増の5億36百万円としている。大幅増収で人件費増加などを吸収する見込みだ。

 第2四半期累計は売上高が前年同期比17.8%増の11億37百万円、営業利益が2.1倍の1億34百万円、経常利益が2.2倍の1億34百万円、親会社株主帰属四半期純利益が90.5%増の1億14百万円だった。

 売上高はMAサブスクリプションが13.3%増の5億44百万円、MAプロフェッショナルが22.8%増の2億66百万円、EMが21.8%増の3億26百万円だった。いずれも大幅伸長した。MAサブスクリプションは大型案件解約の影響を、新規案件獲得や一部案件における想定以上の従量課金売上発生で吸収した。MA契約アカウント数は20年10月期末比1.6%増の458アカウントとなった。利益面では、緊急事態宣言に伴う在宅勤務や活動自粛によって、旅費交通費や消耗品等が減少したことも寄与した。

 第2四半期累計の進捗率は売上高53.0%と順調で、各利益は通期予想を大幅に超過達成している。下期に発生予定のコストなどを考慮して通期予想据え置いているが、上振れの可能性が高いだろう。

■株価は反発の動き

 なお第19回および第20回新株予約権について、7月30日に取得および消却が完了した。

 株価は4月の年初来高値圏から反落して水準を切り下げたが、調整一巡して反発の動きを強めている。好業績を見直して戻りを試す展開を期待したい。7月30日の終値は1157円、時価総額は約34億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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