アイフリークモバイルは22年3月期2Q累計黒字転換して収益改善基調

(決算速報)
 アイフリークモバイル<3845>(JQ)は11月15日の取引時間中に22年3月期第2四半期累計連結業績を発表した。コロナ禍の影響などで全体として減収だが、コンテンツ事業の堅調推移、コンテンツクリエイターサービス事業の販管費圧縮などで各利益は黒字転換した。通期も黒字転換予想としている。収益改善基調を期待したい。株価は急反発してモミ合いから上放れの形となり、4月の年初来高値に接近している。上値を試す展開を期待したい。

■22年3月期2Q累計黒字転換、通期も黒字転換予想で収益改善基調

 22年3月期第2四半期累計の連結業績(収益認識基準適用)は、売上高が前年同期比18.6%減の12億99百万円、営業利益が72百万円(前年同期は1億15百万円の赤字)、経常利益が1億36百万円(同50百万円の赤字)、親会社株主帰属四半期純利益が1億33百万円(同44百万円の赤字)だった。

 コロナ禍の影響などで全体として減収だが、コンテンツ事業の堅調推移やコンテンツクリエイターサービス事業の稼働率上昇などで各利益は黒字転換した。なお営業外収益に助成金収入44百万円を計上(前年同期は32百万円計上)した。収益認識基準適用の影響額は、売上高が1百万円増加したが、利益への影響はなかった。

 コンテンツ事業は売上高が1.3%増の1億36百万円で、営業利益(全社費用等調整前)が74.2%増の37百万円だった。絵本アプリのタイアップ企画や知育アプリのアップデートなど、親子向けコンテンツに注力して堅調に推移した。

 コンテンツクリエイターサービス事業は売上高が20.4%減の11億62百万円で、営業利益が1億55百万円(同0百万円の赤字)だった。コロナ過で需要が停滞したが、クリエイターの稼働率維持・向上に注力し、運営体制・業務効率化の推進(6月1日付で子会社のリアリゼーションを吸収合併)による販管費圧縮などで損益改善した。

 なお四半期別に見ると、第1四半期は売上高が6億58百万円で営業利益が31百万円、第2四半期は売上高が6億41百万円で営業利益が41百万円だった。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が21年3月期比5.4%減の29億24百万円だが、営業利益が1億16百万円(21年3月期は1億51百万円の赤字)、経常利益が1億64百万円(同13百万円)、親会社株主帰属当期純利益が1億14百万円(同73百万円の赤字)としている。

 今期の黒字化達成と次期以降の成長に向けた収益基盤を構築するため、コンテンツ事業では親子向け教育・知育コンテンツの改修と機能拡充、コンテンツクリエイターサービス事業では収益性と成長性の確保に向けた協業先の開拓や新規事業の推進を強化する方針だ。

 第2四半期累計の進捗率は、売上高が44.4%、営業利益が62.1%、経常利益が82.9%、親会社株主帰属当期純利益が116.7%だった。通期ベースでも収益改善基調を期待したい。

■株価は上値試す

 株価は急反発してモミ合いから上放れの形となり、4月の年初来高値に接近している。上値を試す展開を期待したい。11月15日の終値は164円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS6円52銭で算出)は約25倍、時価総額は約29億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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