加賀電子が実質上場来の高値を更新、午後、マレーシア新工場の稼働開始を発表し一段高

■EMS(電子機器の受託製造サービス)事業の生産能力を増強

 加賀電子<8154>(東証プライム)は10月31日の後場、一段高の相場となり、大引けまでジリ高基調を続けて6%高の4435円(240円高)まで上げ、1990年につけた上場来の高値4430円(株式分割を考慮)を遂に更新した。連続最高益を更新する見込みの好業績に加え、14時過ぎにマレーシア新工場の稼働開始を発表し、さらに期待が高まった。第2四半期の決算発表は11月8日を予定している。

■半導体不足など解消に向かい需要は急回復、これを機に工場・設備を一新

 加賀電子は10月31日の午後、マレーシア・ペナン市近郊の新工場が10月から本格稼働を開始と発表した。アセアン地域におけるEMS(電子機器の受託製造サービス)事業の生産能力を増強する。

 同社では、EMS事業を成長ドライバーの中核と位置付け、近年増加する要望に対応して国内外で生産拠点の拡充を進め、現在は日本を含め10ヶ国/21ヶ所に生産工場を構えている。

 アセアン地域では、2000年に、マレーシア・ペナン市近郊に現地法人「KAGA COMPONENTS(MALAYSIA)SDN.BHD.」を設立し、電源製品や衛生機器、電動工具、民生機器向け電装基板の生産を行ってきた。新型コロナウイルス感染症のパンデミック以降、半導体不足や国際物流網の混乱は解消に向かい、お客様からの需要や引き合いは急回復している。これを契機に、老朽化した工場建屋・設備を一新、生産品質・生産効率の一層の向上を図り、旺盛な需要に対応出来る体制を整えることとした。

 新工場は現工場と同じ工業団地内にあり、直線距離で約3.5kmと至近なため、移転費用を抑えられるほか人材流出も抑制できるなど、コスト面、人材面において最適な立地にあります。今回の生産能力増強は、既存顧客からの受注増に加え、アセアン地域での分散生産のニーズや現地ローカル企業からの新規案件の受注も視野に、操業開始後5年内に売上高100億円を目指していくとした。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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