星光PMCは後場一段と強含む、『セルロースナノファイバー』に『キチンナノファイバー』を加え「二刀流」の事業展開に期待強まる

■(株)マリンナノファイバーの子会社化完了を発表し注目が再燃

 星光PMC<4963>(東証プライム)は1月11日の14時に株式会社マリンナノファイバー(鳥取市湖山町)の株式取得(子会社化)完了について発表し、株価は発表後に一段と強含んで534円(5円高)まで上げ、出来高も直近1週間の一日平均を上回っている。

 2022年11月29日付で「とっとり大学発・産学連携投資事業有限責任組合」との間で締結した株式譲渡契約に基づき、23年1月11日付で、(株)マリンナノファイバーの株式について議決権所有割合の85.4%の取得を完了した。

 発表によると、(株)マリンナノファイバーは、『キチンナノファイバー』研究の権威である国立大学法人鳥取大学の伊福伸介教授により2016年4月に設立された大学発のベンチャー企業。キチンナノファイバーは、カニやエビなど甲殻類の外殻やキノコの細胞壁などの主成分である『キチン』やその加水分解物を、伊福教授が開発した特殊加工法でナノレベルの超極細繊維にした新素材。キチンナノファイバーは、水への分散性に優れることに加え、高い保湿性や被膜形成力、抗炎症効果など、様々な生理作用があることが明らかにされている。同社は現在、これらの機能を活かし化粧品やペットケア製品などヘルスケアの分野を中心に積極的な事業展開を行っている。

 一方、星光PMCは、木材由来のセルロースをナノレベルに解繊した『セルロースナノファイバー』の開発に注力している。

 キチンとセルロースは非常に似た骨格を有していることから、キチンナノファイバーとセルロースナノファイバーの開発には技術的に多くの共通点がある。一方、その機能の面では、キチンとセルロースの違いに由来した特徴的な性能の違いがあることから、それぞれのナノファイバーが持つ特徴を熟知した両社が協力することで、ナノファイバーがもつポテンシャルを最大限に活かしたアプリケーション開発が可能。今後は、星光PMCの得意とする工業分野、マリンナノファイバーの得意とするヘルスケア分野で技術やネットワークの相互活用を図ることで、ナノファイバー技術をコアとした更なる事業ポートフォリオ拡大を推進していく。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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