Sansan、契約DXサービス「Contract One」が「GPT-4」の利用研究を開始

■チャットによる契約データベース検索など誰でも契約情報を使いこなせる環境を実現

 働き方を変えるDXサービスを提供するSansan<4443>(東証プライム)は4月4日、契約DXサービス「Contract One」がサービス価値向上を目的に、米国OpenAI社が提供する自然言語処理モデル「GPT-4」の利用研究を開始したと発表。

 「GPT-4」の特長である高い言語処理性能を生かすことで、「Contract One」で提供している契約書データ化の精度とスピード向上が期待できる。また、チャット型の契約データベース検索機能や契約情報の要約機能など、専門知識がない人を含め全社で簡単に契約情報を活用できる環境を実現し、企業のビジネス強化をサポートする。

■「GPT-4」活用の背景

 「GPT-4」は、米国の人工知能研究所OpenAI社が2023年3月に公開した大規模言語モデル(Large Language Model:LLM)である。対話型AI「ChatGPT」の有料版「ChatGPT Plus」とAPI経由で提供されている。前身モデル「GPT-3.5」から言語処理性能が進化し、より複雑なタスクに対応できるようになった。

 同社の契約DXサービス「Contract One」は、契約書を正確にデータ化してデータベースを構築し、契約情報を法務・総務部門に限定せず、ビジネスにおける資産として全社で活用できるソリューションを提供している。言語処理に長けた「GPT-4」は、紙やPDFの書類ベースである契約書のDXと親和性が高く、誰でも簡単に契約情報を活用できるソリューションの拡充が見込める。

 これまでは入力したデータが学習利用される可能性があったが、データ利用ポリシーの改定や「Azure OpenAI Service」など、データが学習利用されず安全性を維持しながら開発できる環境が整備されてきたことから、今回の利用研究開始を決定した。

■「GPT-4」の利用研究内容

・契約書データ化の精度とスピード向上
 「GPT-4」の高い言語処理性能を生かし、現在「Contract One」で提供している紙やPDFなどあらゆるフォーマットの契約書をデータ化する機能の精度、スピードを向上させる。

・対話型(チャット型)の契約データベース検索機能の検証
 「Contract One」で構築した契約データベースの膨大な情報から、必要な情報を誰でも簡単に探せるチャット型の検索機能を検証する。契約書に登場する独特の文章表現や専門用語がわからなくても、チャットで質問するだけで契約データベースから必要な情報を検索、参照できる機能の提供を目指していく。

・契約情報の要約機能の検証
 「GPT-4」の高い言語処理性能を生かした、契約データベース上の契約情報を要約する機能を検証する。専門用語や読解難易度の高い長文で構成される契約情報の要約が誰でも簡単に生成でき、専門知識がなくても契約内容や取引条件を正確に理解・把握できる機能の提供を目指していく。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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