【注目銘柄】ココルポートは障害者支援事業所の開所ラッシュで費用集中も今期通期業績は大幅増益

■株価は売られ過ぎで買い場到来

 ココルポート<9346>(東証グロース)は、今年3月31日に新規株式公開(IPO)されたばかりで、東証グロース株価指数が続落したことにツレ安して売り優勢となった。ただ上場来安値4065円からはやや切り返しており、下値では下げ過ぎ修正買いが交錯している。IPO後の初決算として今年5月12日に発表した今2023年6月期第3四半期(2022年7月~2023年3月期、3Q)業績が、今6月期通期予想業績に対して低利益進捗率にとどまったが、この業績推移は、3Qに障害者支援事業所を集中的に開所し費用も集中計上されたことによるもので、今6月期通期業績は大幅増益と見込まれていると前向きに見直して押し目買いの材料視されている。テクニカル的にも、25日移動平均線から13%超もマイナスかい離しており、売られ過ぎ評価につながっている。

■今年4月の報酬改定も加わり今6月期通期業績は大幅増収増益

 同社の今6月期3Q業績は、売り上げ37億100万円、営業利益4億700万円、経常利益3億9100万円、純利益2億6000万円で着地した。四半期決算は初作成となるため前年同期比較はないが、今6月期通期予想業績に対する利益進捗率は、57%~62%と目安の75%を下回った。同社は障害者総合支援法に基づき指定障害福祉サービス業を展開しており、今6月期は、15拠点の支援事業所を開設する計画で、このうち3Qに就労支援事業所を3事業所、自律訓練事業所を6事業所と合計9事業所をプレオ-プンし、オープン前に利用者が実習するプレオープン期間は、新規出店の費用計上が集中し、売り上げは計上されないことが、3Qの低利益進捗率要因となった。

 第4四半期は、2023年4月に就労移行支援事業所への新たな報酬改定があり、この改定効果が予想される事業所もあり、3Qにプレオープンした事業所も開所して売り上げ計上となることから、今6月期通期業績は、IPO時の業績予想に変更はない。売り上げ52億3500万円(前期比25.4%増)、営業利益6億5600万円(同72.6%増)、経常利益6億4300万円(同72.8%増)、純利益4億5000万円(同74.4%増)と大幅増収増益を見込んでいる。

■25日線から13%の下方かい離と売られ過ぎで底上げにトライ

 株価は、IPO初日に公開価格3150円を上回る4135円で初値をつけ4115円と下ぶれたが、初値比ストップ高となる4835円と買い直され、今年4月の報酬改定とともに上場来高値6780円まで急騰した。同高値後は5000円台央での下値固めを続けたが、今期3Q業績の低利益進捗率着地が響いてストップ安を交えて4225円まで調整し、初値水準の4100円台でもみ合い、前日には一時、上場来安値4065円へ下げ幅を拡大させた。25日線からは13%超のマイナスかい離と売られ過ぎを示唆しており、まず25日線水準の4700円台奪回の底上げにトライしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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