フルサト・マルカホールディングスの子会社がスマート畜産システムを開発、AIで分娩予兆を検知

■スマート畜産システム「UNI-MOW」の販売開始

 フルサト・マルカホールディングス<7128>(東証プライム)の子会社であるセキュリティデザインは9月29日、AI解析によるスマート畜産システム「UNI-MOW」(ユニモウ)の販売を、2023年10月から開始すると発表。

 同社は、製造業DX推進事業における監視モニタリング技術等のノウハウを用いて、酪農・畜産のIT化など他の事業領域における社会課題を解決する取り組みを進めている。

 近年、日本の畜産業界では慢性的な人手不足と高齢化の進行により、肉用牛飼養戸数は年々減少しており、1戸当たりの飼育頭数は増加傾向にあることで管理が行き届かず、疾病や事故による生産性の悪化が現実問題となっている。

 同社では、このような状況下において、畜産業を持続可能な形態へ転換していくために、昨年10月、京都大学大学院農学研究科と産学連携協定を締結し、子会社のセキュリティデザインが中心となってIT化実現のための共同研究を進めてきた。

 セキュリティデザインでは、共同研究における実証実験に基づき、ファーマーズサポート株式会社(鹿児島市、代表取締役社長・春日良一)の製品をベースとして同社の協力のもとに機能の追加を行い、牛の分娩予兆検知システム「UNI-MOW」(ユニモウ)を開発し、販売を開始する。

・商品名:「UNI-MOW」(ユニモウ)
・概要:分娩房に設置したカメラの画像データをもとにAI解析を実施し、肉牛の分娩兆候を検知。専用アプリで通知することで安全な分娩を実現し、畜産経営の効率化を図る。
・特長:カメラと通信機器を設置するだけで、設置したその日から使用可能。ベルトなどを生体へ装着する必要がないため、ストレスフリー・メンテナンスフリーなシステム。分娩兆候から出産まで検知し、進捗に応じて段階的に通知(ステップ通知)を行うため、誤検知が少ない。専用アプリには、通知とともに検知時の画像が届くため、状況をより正確に把握できる。

 現在、顧客ニーズの高い「酪農牛」への対応を可能にするための開発を進めており、2024年春頃の完成を予定している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■バイオマス発電所で自動運転実証、135トンの燃料運搬に成功  大林組<1802>(東証プライム)…
  2. ■小規模店の淘汰進むも、残存者は付加価値戦略で業績回復  帝国データバンクの調査によると、2024…
  3. ■企業独自のシステム統合とカスタマイズ可能なAIエージェントを実現  ソフトバンクグループ<998…
2025年3月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
31  

ピックアップ記事

  1. ■名変更会社の局地戦相場の待ち伏せ買いも一考余地  今年4月1日以降、来年4月1日まで社名変更を予…
  2. ■あの銘柄が生まれ変わる!市場を揺るがす社名変更、次なる主役は?  「トランプ・トレード」が、「ト…
  3. ■年初から57銘柄が優待新設、40銘柄超が拡充・変更  株主優待制度は従来、配当増加や自社株買いと…
  4. ■『マッチポンプ』相場の処方箋、トヨタの優待新設に見る『安全投資』の行方  「まるでマッチポンプ」…
  5. ■「トランプ・ディール」懸念下での投資価値、重複上場株の割安性  今週のコラムでは、米国景気の減速…
  6. ■見直される株主優待制度と重複上場戦略の新展開  ジャパニーズ・スタンダード(日本基準)とグローバ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る