【話題】日経平均史上9番目の1343円高

■安倍総理再選とアベノミクス継続が背景、戻り売りから押し目買いに基調が転換

9月9日(水)の日経平均は、前日までの弱気一色地合いから一転して1343円高の1万8770円と急伸し今日の高値で取引を終えた。

特に、昨日までと大きく経済情勢が変わったわけではない。中国経済は依然、先行き不透明だしアメリカの利上げ問題も宙に浮いた状態だ。

大きく違うとすれば、やはり、8日に安倍総理が無投票で自民党総裁に再選されることが決まったことだろう。なぜなら、これによって10月の新内閣後、中国経済以上に先行きが心配されていたアベノミクスが続行されることになったからだ。総理もアベノミクス、「第3の矢を射る」、と明言された。これで、一時は総理の辞任説も流れ、外国人投資家に不安を与えていただけに外国人投資家にもっとも安心感を与えたといえる。外国人投資家は8月中に約1兆1000億円売り越していたが、恐らく、安倍政権続投から買い越しに転じているものと推測される。

8月の急落は買方の投げ売りが中心だったが、今日は一転して空売り筋が慌てて買い戻しに動いたといえる展開だ。恐らく、下値にまとまった外国人投資家の買いが入ったとみられることで大慌てしたということだろう。

今日の日経平均の上昇幅は史上第9位、値上がり率7.71%は第10位ということだ。

短期的には、売り方の買い戻しが一巡すれば上げ足は鈍るだろう。しかし、今回の歴史的な上げで、これまでの、「戻り売り基調」から、「押し目買い基調」に転換したことはまず間違いないだろう。そのバックグランドは、言うまでもなく、『アベノミクス総仕上げ相場である』。当然、日銀による第3次量的金融緩和が含まれているものとみていいだろう。

どうやら、これで年末に日経平均の2万円期待が見えてきたようだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る